あるバス停で乗った若い女性が「一日券ください」と言いながら千円札を出した。私は「はい、ありがとうございます」と答えながら一日券と釣り銭を取り出し、彼女に手渡した。
すると彼女は「お手数お掛けして申し訳ございません」と言ったのである。バスは定時だったし、私が慌てたように応対したわけでもないのに… そんなご丁寧に… 惚れてまうやろ~! なんちゃって…
あるバス停に定時で接近中… 歩道を歩いているお婆さんがいた。私は、その雰囲気から「多分、乗客ではないだろう… が、万が一ってこともあるから…」と思って「○○停、止まります」と言いながらバスを止めて前扉を開けた。
ほぼ同時に、お婆さんはバス停の横を素通り… 私が「予想通り…」と思った次の瞬間、お婆さんが私の方を見て「乗らなくてすいません、止まってくれてありがとう」と言うように頭を下げたのである。
いや、これは予想外… 私の方こそ、お婆さんに余計な気を使わせてしまって… ご丁寧に頭まで下げてもらって… 惚れてまうやろ~! もしも30~40年前に出会っていたら… あ、私が子供か…