バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

野菜の生産者みたいに…

2015年01月26日 21時48分36秒 | バス運転士
以前にも書いたと思うけれど… 細かい話は抜きにして、今の営業所では勤務コースを3つのグループに分けてあり、運転士は自分が配置されたグループのコースを繰り返し走ることになっている。だいたい1か月に一度の割合で同じコースが回ってくる。

また、休日出勤などでは他のグループのコースを走ることもあり、その中には“自分が滅多に走らない路線”や、よく走っている路線でも“走ったことがない時間帯”が含まれている場合も… そして、特に渋滞もなく普通に走っているだけなのにバスが遅れたりすると、「この路線も(この時間帯も)、何も考えずに時間配分されているなぁ~!」と腹が立ってくる私である。

つい先日も“某港を平日の夕方5時半頃に出発するバス”を初めてやって驚いた。「この時間配分を決めたのは… どこのどいつだ! 交通量も乗降客も多いと分かっとるだろう! それなのに! 真っ昼間と変わらず、バス停からバス停までが1分、1分、1分… こんなの遅れるに決まっとるがやぁ~! 責任者、出てこぉ~い!」と、心の中で叫びながら走っていた。結局… 工事や事故などによる渋滞があったわけでもないのに10分くらい遅れてしまった。

様々な路線を走っていると、時間配分の考え方に一貫性がないことが分かる。やはり、路線ごとに異なる担当者が時間配分を決めているのだろう。まぁ、路線の数が数だけに、それは仕方がないとしても、一度くらい… 否、何度でも! “自分が時間配分を決めた路線”のバスに、時刻表を持って乗るべきである。

そこで提案! 野菜などの商品に「私が栽培方法などを工夫して、心を込めて作りました」という生産者のメッセージが、写真付きで添えられている場合があるけれど… 同じように、バスの時刻表にも「私が交通事情などを見ることもせず、いい加減な気持ちで作りました」という担当者のメッセージと、写真および連絡先を記載すればいいのになぁ~! そうすれば、もっと責任感を持って真面目に作るだろうよ。ハハハ…

今夜も緊張!

2015年01月25日 20時10分02秒 | バス運転士
夜間運転の緊張感は、昼間とは比べ物にならない。その中の一つに“バス停通過”がある。バス停付近が明るくて障害物がなければ問題ないのだが… そういうバス停は少ない。ちょっと前にも書いたように“見間違えが多い(見えないはずのモノが見えている!?)”私の場合は、バス停通過の直前まで「○○停、通過します」と言えないのである。


今は“光るバス停”が多く、その前で“黒い人影”が動いていれば、自信を持って早めに「○○停、止まります」と言えるのだが… その人の立っている位置によっては、逆に“バス停の光が邪魔になって”見えないこともあるので、「明るいんだから、人がいれば見えているはず!」と安心してはいけない。


だから、昼間以上に減速&バス停を凝視しながら「○○停、通過します」と言っ… て、と! 前方から手を上げて走ってきていたと思われるお婆さんの発見が遅れてしまうこともある。これが昼間だったら、もっと早く発見してバス停で止まってあげられたはずなのだが… 20~30m通過したところで「すいませ~ん」となってしまった。


また、ボケな私の場合… もうすぐ丸3年になるというのに! 未だに“バス停の位置が分からなくなる”ことがあるのだ。例えば、現在の時刻や次停の表示を確認するために“ちょっと前方から視線を外しただけ”なのに、その瞬間「あれ? 次のバス停は… ど・こ・に・あ・る? まさか通り過ぎてないよなぁ~!?」と不安になることがあるのだ。


そう… 夜は人を狂わせる… 昔から「夜に書いたラブレターを翌朝に読み返すと、とても恥ずかしくて相手に渡せない」って言うし… 夜になれば魔物が現れ… 吸血鬼や狼男が… あぁ~! どうせ私は“狼になれなかった男”ですよぉ~! ♪あなたが狼なら怖くない~ってか? ほっとけ!(誰も何も言ってないのに… 一人で勝手に暴走して… 夜、恐るべし!)

なんと間ぁ~が悪い

2015年01月24日 21時07分35秒 | バス運転士
A駅のバス乗り場は… 以前にも書いたと思うけれど、ターミナルの中にも外にもあり、ターミナルの出入口は普通の信号付き交差点になっている。だから、ターミナル内の待機場所から外の1番乗り場と2番乗り場へ着けるには、発車時刻だけでなく信号のタイミングも見ていなければならない。ちなみに、外の3番乗り場というのは“A駅経由B駅行き”で使うバス停である。

また、ウチの営業所が外の1番乗り場で、他営業所のバスが外の2番乗り場という“縦列駐車スタイル”になっているので、2台同時刻発車の場合には… 2番乗り場の運転士さんが「まだ1番乗り場のバスは外へ出ないのか?」と気を揉まなくて済むように、かつ自分が後ろにならないように、「次の青信号で出て行けば、ちょうど発車時刻の1~2分前になるんだけど…」と思いながら、その前の青信号で外へ出るようにしている。

しかし、昨日は“休憩室でタバコを吸っていた運転士さんに、仕事に関する質問をしていた”ため、私がバスに乗り込むのが発車時刻の4~5分前になってしまった。と言っても、外へ動き出すにはちょうど良い時間で… 「2台同時に出て行けばいいだけのことだ」と思っていたのだが、ちょうどそこへ“バスの教習車”がターミナルに入って来た。教習車というのは、数名の新人運転士と1名の“先生”運転士が一緒に乗って、先生から様々な注意事項を聞きつつ、新人が路線を覚えるためのバスである。

さて、私はターミナル出入口の赤信号を確認、エンジンを掛けて「そろそろ青になるから動き出そうかな」と思った… その時! 待機場所に止まったはずの教習車が“停止位置からグイッと前へ出た”ので、私は「えっ!? そのまま出て行くの??? ならば、ここで私が動いて新人さんを動揺させてはいけないなぁ~」と思いながら、再び赤信号を確認… 「まだ大丈夫だ。慌てることはない」と思った。

が、その時! 待機場所に止まっていた他営業所のバスが「ブイ~ン」と動きだし、ターミナルの出入口へ向かったのである。全く予想外の展開に、私のボケ脳は活動停止状態に陥ってしまった… なぜならば、これまでの経験から「他営業所のバスは、そんなに慌てて着けないだろう」と思っていたからである。数秒後… 私は「1番乗り場へ斜めに止めるわけにはいかないし… 3番乗り場で待つわけにはいかないし… 次の青信号の頃には発車時刻になってしまうけれど… 2番乗り場のバスが出て行った後、1番乗り場へ着けるしかないか…」と思ってエンジンを切った。

結局、私のバスは約1分遅れで発車… しかし、途中で時間調整停車をすることが多い路線なので、それだけならば“ちょうどいい遅れ”だったのだが… その後も「あれ? ICカードが残額不足? う~ん… それじゃ入金します」と言う女性が現われたり、運賃箱に千円札を入れて釣り銭790円がチャラチャラと出ているところなのに、なぜか101円を追加投入… さらに「あれ?」と言いながら100円を追加投入する男性が現われたり… また、それらすべてが“前方の信号が青の時”ばかりで、バスはどんどん遅れていった。チ~ン…

運転士同士の路上交流

2015年01月23日 22時37分59秒 | バス運転士
先日、終点までバス停5つとなったところにある交差点を右折するため、右折レーンへ進入… その時、左ウインカーを出したバスが対向車線を走って来たので、私は「ここから終点某所の直前まで、そのバスの後ろを走ることになりそうだ」と思った。

が、そのバスが“必要以上に減速して、わざと赤信号で止まった”ような感じだったので、私は「両者が止まる次のバス停の発車時刻や、その先の乗降客の差を考えて譲ってくれたのだろう、ありがたい」と思って、御礼の挙手をしながら矢印信号の交差点を右折した。

また、ある片側一車線の道路を上って行ったら、1台の違法駐車車両が止まっていた。さらに、ちょうどその先の信号が青に変わったところだったようで、続々と対向車が来てしまった… しかし、対向車の中にいた1台のバスが、私のバスに道を譲ってくれ… なかった。

多分… そこは道路が緩やかにカーブしているところなので、私のバスを発見するのが少し遅れてしまったのだろう。しかも、そのバスは下って来ていたので、かなり強いブレーキを掛けないと止まれない… だから、一度はブレーキを踏んで減速を開始したけれど、「やっぱり駄目だ、(私のバスに)譲れる位置で止まれない!」と判断したに違いない。

その雰囲気を感じ取った私は「きっと相手は“申し訳ない”と思っているだろうから、こちらから先に“気にしないでいいよ”という挙手をするべきだ」と思って、すれ違う時に挙手… 相手の運転士さんも「すいません」という感じで手を挙げてくれた… と、こんな感じで多くの運転士さんたちと“路上交流”を繰り返している。

もちろん、その時にモニターが乗っていれば、例の採点シートで「挙手をしていた」としてマイナス評価を下されてしまうのだが… それよりも、みんながバラバラの休日&バラバラの勤務時間で働いている運転士同士… 「その瞬間に“気持ちをスッキリ”させておきたい!」と思っている運転士さんが多い証拠だろう。

とか何とか言っている私は… 基本的に“気が利くタイプ”ではない。これまでの経験やら何やらを思い出して、「こういう場合は~」と考える時間があれば、それらしいことも出来るのだが… それほど余裕がない場合は、時に予想外の動きをしてしまい、周りの人たちに迷惑を掛けているに違いない。申し訳ない… ××は死んでも治らないから… ♪笑はって、許してへ~ こほんな、私ひほ~

サクラ! ん? サクラァ~???

2015年01月22日 18時01分52秒 | バス運転士
今日は“一般路線片道、某地区巡回もどき3周、某地区巡回バス5周、一般路線片道”という… 薄皮まんじゅうのようなコースをやっていた。その某地区巡回2周目に入る午前10時半頃、某駅の乗り場にやって来た一人のお婆さんが「これはぁ… あそこ行く? サクラ何とか…」と言った。

私は運転カードを見ながら「あぁ~! 行きますよ。3つ目の…」と答えそうになってしまったのだが、すぐに「違う、違う! どちらも“○○本町”だけど、サクラが付くのは… 全く別の路線だ」と気付いて「あぁ~! あっ…」と私のボケ脳&減らず口は止まってしまった。

それでも、運転カードを見ながら「サクラが付くバス停なんて… この辺にあったっけ?」とボケなりに考えていたら、お婆さんが「あのぉ… ここを出て左に行く? それとも上にあがる?」と言ったので、私は「上にあがります」と答えた。すると、お婆さんは「じゃあ乗るわ」と言いながら乗ってきたのだった…

私は「本当にいいのかなぁ~? サクラが付くバス停はないんだけど… サクラと似たような名前のバス停なんてあったっけ?」と思ったが、「ま、本人が納得して乗ったんだから問題ないか!」と思い直し、扉を閉めて発車した。そして、いつもは乗客の動向を気にしない私だが、今回ばかりは“どこで降りるのか?”興味津々で…

すると、お婆さんは“3つ目の△△本町”で降りたのだった… それを見た私は、一人無言で驚いていた。つまり、私が勘違いしたまま「行きますよ。3つ目のバス停です」と答えても何も問題なかったということで… ひょっとして私と同じ勘違いをしていたなんてことは…??? ナニ? それだけ二人の相性はバッチリなんじゃないかって!? う~む… 「生まれ変わったら一緒になろうね」って記者会見を開きますか! ハハハ…(相変わらず古いなぁ~)