現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

瀬戸にて

2012-09-19 21:01:05 | 虚無僧日記
瀬戸物で知られた瀬戸は、名古屋から瀬戸線で1時間。
尾張平野の北東、もう山にぶち当たる所です。「瀬戸物市」
の日は大勢の買い物客で賑わいますが、平素は静かな町です。

その瀬戸駅前にできたプラザの1階ロビーで、毎週金曜日に
お琴の演奏をされている方がおられるとのこと。瀬戸の安達
さんの話で、加藤さん、石原さんとともに行ってきました。

ロビーに2畳ほどの小さなステージが用意されていて、
バンダナつけたご婦人が、お琴を弾いていました。
加藤さんは事前に連絡していたとみえて、即席で尺八と
箏の合奏。

私も虚無僧の格好でしたので、飛び入りで本曲を一曲。
そこへ瀬戸の市長さんが通りかかり、ご喜捨いただき
ました。

名古屋では、駅ビルの中で 虚無僧が営業? することは、
できません。まして 市長さんにお目にかかり、
喜捨いただくなんてことも有り得ないでしょう。

今まで、名古屋では、松原前市長、河村現市長には
ニ三度、お目にかかりましたが、私の目の前を通り
過ぎていかれ、無視されましたですね。

瀬戸の市長さんからいただいた千円は「東日本大震災の
復興費用」にと義援金箱が置かれていましたので、
喜捨させていただきました。



虚無僧さんどこで見れますか

2012-09-19 20:31:50 | 虚無僧日記
先日久々に虚無僧姿で 栄 に行きました。地下から階段を上って
外に出ようとしたら、バケツをひっくりかえしたような大雨。
「天蓋は笠、雨降らば降れ」なんて言ってみても、とても出られず、
丸栄ビルの入り口庇の下で皆と一緒に雨宿りをしておりました。
すると、40歳前後の男性が、スッと私の偈箱に500円入れてくだ
さいました。雨やどりしていてもご喜捨いただける。ありがたい
ことです。虚無僧の装束に感謝。

まもなく小ぶりになりかけたら、「場外馬券売り場はこちら」の
案内板を持った男性が、まだ降り止まない雨の中、出ていって、
私がいつも立つ場所に立つではありませんか。雨にも負けず、
プラカードを持って立ち尽くす仕事魂に脱帽。私は立つ場なく、
すごすごまた地下に降りて帰ろうとした時、60歳前後の男性から
呼び止められました。「いつどこに行けば、虚無僧に会えるん
ですか」と。「ここ(地下街)ではダメですので、なんなら今、
上で吹きましょう」と、すぐ近くの階段を上がったら、ルイ・
ヴィトンの前。雨も上がっていて、ピヒャーと一曲。

かの男性が申すには「先日、中日新聞に『昔よく虚無僧が来た』と
いう投稿がありましたね」と。「はいはい、私もその記事見ました」
「そうですか、あれを見て、自分もそうだった、また虚無僧に
会えないかと思っていたら、今日会えてビックリした」とのこと。

「そうです、私もあの記事見て、虚無僧はまだ居ることを示す
ために、今日、久しぶりに出てきたのです」。「そうですか、
じゃ、昨日ここに来ても会えなかったのですね」「ホントに
ご縁ですね」との会話で、ご喜捨いただきました。

偶然の出会いも、二人の思いが通じて、二人を引き寄せたことに
不思議な縁を感じます。

敬老の日 『敬老会』

2012-09-19 15:03:38 | 虚無僧日記
9月17日(月)は「敬老の日」。毎年、中川区野田学区の
『敬老会』に呼ばれており、今年も行って参りやした。
招待者は77歳以上のお年寄りとのこと。野田学区では
77歳以上が792人も居るということにまず驚き、
そのうち172人の方が出席された。その大半が男性で
あることにも驚きましたでござる。

はて、欠席された620人の方はどうしているのでしょう?
寝たきり? 体が不調で外出できない? いや、ご婦人方は、
各種サークルや買い物に出かけていって、行くところの
ないご主人様方が、老人会のおつき合いで参加されたの
かしらん、などと思いをめぐらしてました。

とにかくお集まりいただいたこの年齢層の方は、いたって
生真面目。「ボケない秘訣は、多いに笑うことです」と
言って、さかんにギャグを飛ばして笑わせようとするも
ダメ。結局『荒城の月』『花嫁人形』『五木の子守唄』
などをシンミリと聞きたいようでした。後半からは一緒に
歌ってくれる声も聞こえてきました。

祝福される方も、お祝いの企画、会場の準備をする方も
共に高齢者。私もあと半年で65歳になれば「市バスの
敬老パス」がいただけるはずですが、財政難で廃止に
なりそうな気配。老人会、敬老会の対象年齢もどんどん
高くなって、まだまだ先のようでござります。




9孔=急孔?尺八

2012-09-19 15:02:32 | 私の尺八遍歴
ネプチューン海山氏はジョークがうまい。だってニュー
ジョーク人だもん。
彼に初めて会って、食事をした時、「ご飯食べれますか?」と
聞いたら、「ハイ、ベイコクジン(米国人)ですから」とやられた。

ネプチューン海山氏にレッスンを受けた時。「私の尺八は
9孔です」と言ったら、すかさず「Oh! キュウコウ?早くて
いいね」。一瞬ポカ~ンとしている私を見て「エクスプレス
(急行)ね」とニコッ。その笑顔がまた人なつこい。

「9孔=急行」にひっかけて、「細かいフレーズも早く
吹けていいね」と言う意味だった。彼はドレミファの
8孔尺八も、フルートに尺八の歌口を付けた「フル八」も
吹く。私の9孔尺八もカンタンに吹きこなした。

「オォ、ベンリ デスネェ」と言いながら、私が求めた
サインには「Five is enagh!」(5孔で十分) だった。

彼の作曲した『東京ペース』は、「東京の人の歩きは速い、
東京は なにもかもがスピードィ」の意味を込めたもので、
ものすごく早い指使いが要求される。彼と一緒に吹いたが、
9孔(急行)では追いつけなかった。ロツレチハの5音階で
メリカリが無いのだから、9孔の小穴はかえって邪魔に
なったという次第。

9月9日の能楽堂公演では、9孔尺八でなければ吹けない
ような難曲を2曲吹いた。中島ハル作曲の『飛燕草に寄せて』と
私の作曲した?『月奏』(もうメチャクチャな曲)。
フルートのようなテクニックが要求されるから、5孔では
吹けない。それでは結局 広まることはない。それも淋しい。

打ち上げで、来賓の安達さんが「吸江(9孔)流と言ったって、
宗家以外は誰も9孔を使ってないじゃんか」と突っ込まれた。
そういえば、堀井小二朗師の門下でも9孔を吹くのは私一人。
他は5孔や せいぜい7孔。なんでだろ~なんでだろう。

芸名を「劇団ひとり」に真似て「九孔一人」にするべい。