現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

新たな、「買いとり」 詐欺にご用心

2014-12-12 08:57:31 | 虚無僧日記

A子さんは 70過ぎて 独り暮らし。 相談を受けた。

「先日、封書が送られてきて、開けてないんだけど、まもなく

男の人から電話が来た。 『封筒が届きませんでしたか? 

その中身を、ぜひ8万円で買い取りたい。あなたには必要ない

ものでも、私にとっては、どうしても欲しいものなのです』 と。

それを、いかにも、鳴き叫ぶような声で、『ぜひ、ぜひぜひとも~』と

懇願してくる。そして「〇日〇時に、司法書士を連れて行きます」と。

 

まもなく、また別の人から電話。『封筒届いてますか。他からも電話

ありませんでしたか。大変重要なもので、私どもで買い取らせて

いただきたい。このことは、ご家族にも誰にも話さないでください』と。

 

A子さんから相談を受けて、私は、相手の 電話番号をネットで

調べた。案の定、三者とも、同一グループで登録されている。

新設されたばかり、使用実績は、この手紙が来た直後の二、三日のみ。

あとは使われていない。会社の業態は「リサイクルショップ、貴金属買取業」。

 

私は、「すぐ警察に届けたら」と勧めたが、そこへ、偶然か、

「〇〇テレビの△△番組編集スタッフ」と名乗る人から電話があり、

「オレオレ詐欺に遭った人の事例を集めている」という。

A子さんは、渡りに船と、電話があったことを話した。すると、

「あなたが、被害に遭ったのでなければ、警察が未然に防止することは

しない」と。 ても「今度、電話がかかってきたら、その封筒は警察に

届けたと云いなさい」とのアドバイス。

 

そこへ、またまた 第三の電話。「封筒届いてませんか」と。

そこでA子さんは、まず、「なんで うちの名前と電話番号が

判ったのですか」と聞くと、「それはですね、貴金属を売ったり

すると、その情報が、全部流れるんですよ」と。

その後で 「あの封筒は、警察に届けました」と云うと、相手は

ガチャンと電話を切った。

さぁ、これで、16日、最初の電話の主が訪ねてこなかったら

三者ともグル、同一仲間ということになる。

 

さて、A子さんの話では、以前、「貴金属を売ってくれませんか」と

訪ねてきた人がいた。いろいろ話をし、骨董類を出してみせたが、

結果的には、「引き取りに値いしないので」と帰っていった。

あれは「貴金属の買取り」という名目で、個人情報集めが

目的だったのかと。

 

なるほど、電話を掛けてきたグループの登録も「貴金属買取業、

リサイクルショップ」だった。それで、彼らは、家の所在地も名前も

すべて事前に下調べして、あらたな詐欺を仕組んだのだ。

ご用心、ご用心。

 

ところで「8万円で買い取りたい」といいながら、どうやって金を

せしめるのだろう。その手法を見てみたいものだ。

 

考えられるのは、「名義変更」をさせ、後で「あれは違法なので

警察の捕まる、弁護士費用をいくら出してくれ」というもの。

また、家に訪ねてきて、「今来る途中でカバンを電車の中に

置き忘れた」とか、「車で事故を起こした。必ず返すから

いくら貸してくれ」などと言うのかな? 


車善助は「フーテンの寅さん」の先祖?

2014-12-12 08:56:09 | 虚無僧日記

古書店で「被差別民衆に君臨した“頭” 江戸の弾左衛門」という本を

入手した。著者は「なかお けんじ」。大阪教育大学の教授。

 

「被差別民 “” の発生と、その頭領 弾左衛門」 について、

よくぞ、ここまで調べあげたものと関心する。

その中で、「弾左衛門」の対抗馬として 「車善吉」が出てくる。

「弾左衛門」が、皮革職人の頭領だったのに対して、「車善吉」は、

江戸に流入してくる貧民を保護し、管理する役目を担っていた。

明暦の大火では、10万人が死んだといわれ、その遺体処理に

「車善吉」は 弾左衛門の要請で 5,000人ものを集め、

 働かせている。

 「車善吉」は、当初浅草鳥越に住み、後、深川に移り、その一帯の

を 統括する“頭” となっている。

「車」といえば、あの「フーテンの寅さん」が 「車 寅次郎」。

そして、これは偶然。 「車善吉」は、「三河・渥美村」の出身と

いうからびっくり仰天。 「渥美清」の芸名も、渥美半島から

つけられたとか。

 

Wikipedia より

フーテンの寅」こと 車寅次郎は、父親、車平造が芸者、菊との間に作った子供。

妹「さくら」とは、腹違い。実母の出奔後、父親のもとに引き取られたが、16歳の時に

父親と大ゲンカをして家を飛び出したという設定。 寅さんの家業は テキ屋。 

渥美清自身、若い時はテキ屋の手伝いなどしていたそうな。「寅さん役」は、

地でいっとる。