現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

「もうこりた(忘己利他)」「捨身飼虎」

2023-02-02 20:06:10 | 虚無僧日記

日めくりカレンダーら瀬戸内寂聴の言葉。

93歳の時、たんのう癌の手術をして一時は寝たきりになり、

「神も仏もあるものか」とさえ思った。

その入院生活から、またまた奇跡の復活。そして悟ったのは、

「もうこりた」。

 

「天台宗の教義は何か」と問われて、一言で答えるならば

「もうこりた」です。。「もう懲りた」ではありません。

「忘己利他」と書くんですと。

「己を忘れて、他に利する」。つまり「自分の都合や損得勘定を離れて、

相手の立場に立ってものごとを見、対処していく態度や生き方」。

宮沢賢治は「法華経」を信奉し、「雨ニモマケズ」で言っている。

「アラユルコトヲ 自分ヲ勘定ニ入レズニ ヨク見キキシ、ワカリ」と。

 そして「忘己利他」の極みが、法隆寺の「玉虫の厨子」に

描かれている「捨身飼虎」。飢えた虎のために、わが身を

餌として与えるという話。

玉虫厨子 「捨身飼虎図」 己が血肉を蛇神に捧げよ! - 名画の隠し絵

そう 「あんぱんマン」もそうなのだぁ。

画像

世のため人の為と、わが身、家庭まで犠牲にしては、

「お人よしにも ほどがある!」と女房殿にも逃げられるがオチ。

それでもあなたは「忘己利他」に徹しきれますか? それとも

「もう懲りた」と投げ出しますか。頭で判っても 実践となると

奥が深~い 言葉なのですと。

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。