現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

梅若猶彦氏の奥様は外国人

2020-03-29 18:52:35 | 虚無僧日記

私のブログ記事で“一番人気” が この記事。直前6時間でも 130人の方の閲覧がありました。なぜ?

 

観世流シテ方の「梅若猶彦」師の夫人は外国人。
それもレバノンの内戦から逃れて日本に来た難民とのこと。
その名も「梅若マドレーヌ」さん。“おかしな” じゃない、“お菓子”の名前のようなステキな美人。

1958年ベイルート生まれ。姉が日本人の駐在銀行員と結婚していたため、17歳の時、姉を頼って日本へ。神戸のインターナショナルスクールに入学。その時、
同級生だったのが「梅若猶彦」。彼もまた、日本の伝統的な家柄に生まれながら、14歳で父を亡くし、母親の方針で、インターナショナルスクールに入れられた。

歌舞伎界で初めて慶応に入り大学まで出た「猿之助」と境遇が似ている。

でも高校では「梅若」氏とマドレーはヌさんは特別親しいわけではなかった。その後、イギリス、アメリカの大学、大学院に進み、再び来日して「大阪大学大学院」にはいってから「梅若」氏と再会。交際を始めて1983年に結婚。                                            

能の世界で前代未聞の国際結婚。能楽師の妻として、最初は大変だったようだ。一部の能楽師とその婦人からとやかく言われることもあったが、夫は「うちの問題だから」と言って、とりあわなかったというからエライ。

それでもマドレーヌさんは、自発的に着物を着たり、しきたりを学んでいたが、次第に「自分が能楽師の妻としてできることは、着物を着たり、日本語を話す
ことではないのではないか」と考えるようになった。

そこで「能の魅力を世界に発信すること」と思い。在日大使館を通して外国人を招待する催しを始めた。

そしてローマ法王ヨハネ・パウロ2世の前で「創作能・イエズスの洗礼」を演じたり、ニューヨークでも9.11の一ヵ月後に公演・・・・。ニューヨーク市長から「芸術は屈してはいけない」とのメッセージをいただいたとか。

いやはや 知らぬは 日本人ばかりなり。そう尺八界でも「琴古流」の名門「荒木派」の「五世荒木古童(達也)」氏は慶応の先輩。慶応を卒業して、
アメリカ・ウェスリニアン大学の尺八教授となった。日本の芸大でも「尺八科」は無かった時代。アメリカには大学に「尺八科」があったのだ。そして「達也氏」はアメリカ人の女性と結婚。その息子が「六世古童」を襲名。国籍は「アメリカ人」でござるよ。

知らぬは日本人ばかりなり。



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1 コメント

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Unknown (たみ)
2021-11-24 09:13:14
2021/11/19の松任谷由実のオールナイトニッポンで、松任谷由実さんが、昔のお隣の方が能の方で、奥様がレバノン人のマドレーヌさん。ご自宅で、レバノン料理をご馳走していただいた、と話していました。

その話から、このブログにたどり着き、拝見しました。

マドレーヌさんと旦那様がインターナショナルスクールの同級生と伺い、梅若猶彦さんが能の世界からインターナショナルスクールに進まれたことに興味を持ちましたが、このブログでお母様の方針とあり、納得しました。

歌舞伎界で初めて慶応に進まれた二代目市川猿翁と似ているのに、同感です。

松任谷由実さんのオールナイトニッポンは、radikoから2021/11/26まで聴けます(最初の30分以内に、マドレーヌさんの話をしています)。
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