1986年4月チェルノブイリで起きた
原発事故のその後を追った映画
「チェルノブイリ・ハート」http://www.gocinema.jp/c-heart/
(マリアン・デレオ監督、ウクライナ、米国合作)を
名演小劇場で観て来た。
原発事故から16年後に、
周辺地域や病院を訪れた記録で、
事故後、変形した心臓を持つ子供が目立って生まれ、
放射線による影響とみられた。
変形した心臓が「チェルノブイリ・ハート」と呼ばれたことから、
この映画のタイトルが付けられたのだそうです。
映画では、心臓だけでなく、小児の甲状腺癌や
目を背けたくなるような脳脊髄の奇形など・・・・・・・
ジャーナリストの岩上安身さんは
「チェルノブイリの惨禍はいまだ終わってはいない。
ベラルーシのゴメリ州の甲状腺ガンの発生率は1000倍に増加、
ミンスク市では奇形児の出生率が25倍に。
脳が頭蓋骨に収まらない水頭症の少女の姿。
健常児が生まれる確率は15~20%という医師の言葉が
遺伝子を傷つける放射能汚染の深刻さを物語る。
チェルノブイリの痛ましい『現在』は、
25年後の私たちの未来かもしれない」
と感想を述べている。
映画館でいただいた
NPO法人チェルノブイリ救援・中部の会報に、
首相や大臣が、「年内にも『冷却停止』を達成する」と、
国際舞台で表明したが、
燃料棒がメルトダウンやメルトスルーをして、
圧力容器から紛失してしまったと言われている今、
『冷却停止』にどんな意味があると言うのか?
これは、核燃料の存在すら無視して、
安全・安心を語る茶番劇であると書いてあった。
何年先、何十年先が見えないだけに、恐ろしい
チェルノブイリの二の舞にならないよう願うばかりです。