午前7時の気温はプラス18度。
曇り空の朝です。
あんまり晴れの日ばかりだと、ジリジリ照りつける日差しのおかげで、なんだか疲れてしまいます。
曇りの朝は、多少ホッとしたりする今日この頃でござる。
きのうは、午後6時過ぎに起きた地震にびっくり仰天いたしました。
涼しくなったころで、ちょうど薪小屋で薪を積んでおる最中でした。
震源は石狩南部、白老町が震度5で、我が倶知安町は震度3でござった。
ご当地、活火山の羊蹄山とは無関係らしく、そこはホッといたしました。
けど、泊原発がどうなったか、NHKニュースでも「調査中」だったりして、なかなか伝えられず、夫婦してドキドキしました。
泊で何かあったら、すぐに逃げ出すよういつも話しておるのです。
ケガ人が白老と苫小牧で出たそうですが、軽症だそうだ。今後の余震にも注意が必要なようです。
一方、台風が沖縄方面で猛威を振るっておる。
これから本州方面を直撃しそうで、心配なことでござる。
我が家もデッキに張っておったタープを片づけたり、外に放置してあるものを片付けたりと、あれこれ台風に備えることにいたします。
さて、
きのうの日経新聞電子版の記事「東電よさらば 会津の造り酒屋が挑む電力自立」に、嬉しくなりました。
まずは「原発一辺倒」の日経新聞にあって、この編集委員が、再生可能エネルギーによる発電を大きく取り上げたこと。
次に水利権を東電から買い取って、「会津をエネルギー面で自立させたい」というこの造り酒屋の社長の心意気。
そしてもう一つ、「地域自立のエネルギーづくりを目指す動きは全国各地にあり、5月には地域間の連絡を強め活動を広げる目的で『全国ご当地エネルギー協会』が発足した」ということでござる。
この3点に嬉しくなりました。
造り酒屋の社長は、「太陽光発電と、子どもたちが再生可能エネルギーについて学べる体験学習施設を併設した、雄国(おぐに)発電所を今年10月には完成させたい」のだそうな。
とてもいい試みだ。
そして「小水力発電所を20カ所ほど設けたい」「社団法人会津自然エネルギー機構が、森林資源を活用したバイオマス発電の実現を考えており、連携していきたい。バイオマスは雇用を生み地域振興に直結する」
小水力発電もバイオマスもまことに結構なことだ。
さらには地域の銀行もこれに協力してくれておるというから、ずんずん嬉しくなる。
当ブログ今年4月19日で取り上げた「里山資本主義」にもつながる動きですし、去年観た「シェーナウの想い」というドイツ映画を思い出したり。
このドイツ映画はチェルノブイリ事故をきっかけに、住民が地域の発電所をつくってしまうドキュメンタリーでした。
住民の動きに賛同する銀行から融資を得て、電力網を買い取り、自然エネルギーで発電する。
そして、この電力会社から電気を買いたいというドイツ国民が殺到し、いまでは大きな会社に成長しておるというのです。
こうした動きにつながる可能性を秘めておるのがこの造り酒屋の取り組み。
会津がエネルギーで独立できるなら、ご当地でも木質バイオマスと尻別川の水力で同様のことが可能となる。
もっとも、尻別川の水利権は北電が握っておるでしょうから、これをなんとか買い取らないとダメですけどね。
そもそも水利権を電力会社が独占的に所有してるってのがおかしな気がしますけど、戦後どんないきさつがあったのか?
造り酒屋の社長さんは「東京電力が今後、水利権などを売ると言い出す事態がありうると思っている。そのときに私たちが買いとれる企業規模と態勢をつくっておきたい」としておる。
社会主義国家のように独占的に運営されてきたニッポンの発電事業は、中小の「新電力会社」が次々できるなど流動化しつつあります。
これらの動きは「発送電の分離」を睨んで、今後ずんずん加速度がつく。
「100年後には現在の約3分の1の4300万人」の可能性も出ておる我がニッポン国に、大電力を供給する原発が必要とは到底思えませぬ。
こうしたエネルギー自立の動きは、地域の雇用や活性化につながるものとして、本来は国が率先して進めるべきものと思います。
造り酒屋の社長ははこう申しておる。
「会津には猪苗代湖があり阿賀野川、只見川がある。本来は会津の電気を賄って十分のはずだが、いつの間にか東京の電力会社に水利権をおさえられ、電気は東京にもっていかれる。東電はお金をばらまいて原発をつくったうえ、事故を起こしてもだれも責任をとらない。建設を認めた政府もほっかむりだ。原発がなくても自分たちで電気を生み出す資源も資力も会津にはある」。
この社長の言たるや、まことにごもっとも。
そしてこの心意気、断固として応援したくなりまする。
薄汚い、カネまみれの原発再稼動を企んでおる場合ではございません、と申しておきましょう。