おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

北電値上げと電力で自立する下川町

2014年08月01日 | Weblog

 

午前6時の気温はプラス17度。

晴れておりますが、霧が立ち込めておる。

きょうも日中は30度前後と暑くなるんだろなぁ、、、

もっとも、北海道のことですから夕方にはスーッと涼しくなる。

暑がりで寒がりのおぢは、けっこう往生しております。

とはいえ、ニッポン列島は夏真っ盛り!!

夏休みの子どもたちは元気に飛び回っておるのでしょう。

そんな中ですけど、おぢはきょう、うだうだ、だらだらと薪割り作業をすることにいたします。

さて、

北電が電気料金の値上げ申請だそうな。

値上げ率は平均で17.1%というから穏やかでない。

理由は電力の4割を占める泊原発が止まって、火力発電の燃料費が膨らんだためと会社側は説明しておるそうな。

そんなことで、2014年3月期の純損失は629億円と、3期連続で赤字だそうな。

このため日本投資銀行から500億円の資本支援を受けておる。

この際、はっきり申しましょう。

原発に頼り切りで、経営努力を怠ったための3期連続赤字でござる。

電力会社をちゃんと経営できない北電は、元経産官僚の古賀茂明さんが申しているように、日本航空同様しっかり破たん処理すべきでござる。

この申請が認められれば、そもそも日本一高い北電の電気料金は、突出して高いことになる。

「赤字だから値上げ」では、この際、経営者なんぞは不要だと申しておきましょう。

そんな中で、きのうのTV朝日モーニングバードのそもそも総研「たまペディア」が、木質バイオマス(木くず)で町内の電気を賄い、電力自由化後は、町外に北電より安い値段で電気を売るという、北海道下川町の取り組みを紹介しておりましたです。

さっぱり知りませんでしたけど、まずは、2016年4月から「電力自由化」が実施されることが、7月30日に開かれた電力制度改革を検討する経済産業省の有識者会議で了承されたそうな。

こういうことこそ、しっかり報道してほしいけど、メディアはなにしてんだろ?

これにより、これまで北海道民は「日本一高い」北電の電気しか買うことができませんでしたけど、過日書きました福島県の会津電力の電気や、これから紹介する下川町の電気を買うことが可能になるのです。

「原発による電気は嫌だ」と思ったら、自然エネルギーで発電する電力会社の電気が買えるようになるのです。

社会主義国のように、あそこからしか買えない、ここしか買えない電気ではなく、あっちでもこっちでも、気に入った電気を自由に買うことができる時代が、ようやく我がニッポン国にもやってくるのです。

まことに遅いのではありますが、こと電気に関してはようやく世界常識に一歩近づいたのでした。

でもって、下川町の取り組みですが、地元の必要電力2000キロワットを、木くずを燃やして賄うのだそうな。

原料となる木材は主に町有林、木を切って、育ててというのを60年サイクルで続けると、まさに持続可能な形になるのだそうな。

基本的なことですが、木材そのものを燃やすわけではありません。あくまで木の根っことか、枝や木の皮など「木質バイオマス」と呼ばれる木くずが原料です。

ですから林業が盛んなことが、この発電の重要なポイント。っていうか、林業を盛んにすると、自然と木質バイオマスが増えて、発電が可能になるといった方がよいかもしれません。

(1)燃料は木くずですから、そもそも安い。しかも樹木が育つまでにCO2を大量に吸い込んでますからこれを燃やしても、(2)CO2は±ゼロ。

さらに林業が盛んになりますから、(3)雇用が生まれます。そう、過日観た映画「GOOD JOB」の世界です。

そしてなによりも、(4)ニッポン国自前のエネルギーですから、国際情勢にまったく左右されません。

なんとも優れた発電ではないですか。

まちおこしにも直結しますから過疎化にも歯止めがかかり、売電しますからカネも儲かる。

下川町の取り組みは、ニッポンの山間部にある町村のビジネスモデルでござる。

また造材業者にとっても、捨てていた木くずを原料にして、発電に乗り出すビジネスチャンスでもあるのです

林業の盛んなご当地、羊蹄山麓にとっても、チャンスだと思う。

そして、なんといっても我がニッポン国は、国土の75%が森林じゃ。

そもそも総研によると、ニッポンの40%の町村が、このシステムを導入できるというのです。

林業を活発にして、森を再生し、しっかり活用するのです。

森林大国のニッポンは、こうした意味で資源大国でもあるのです。

安くて、CO2ゼロで、雇用が生まれ、国際情勢に左右されない発電が、身近にあるのです。

ここに目をつけないでどうするって話なのだ!!

カネまみれ、利権まみれの薄汚い原発に頼っていて、地域は活性化しますかね?

番組では、下川町の役場職員が木くずなど地元資源を「いい形でしゃぶりつくす」と申しておりました。

「下川モデル」を全国に広めて、ニッポンを元気にしようじゃないですか!!

そんなこんなで、2016年の電力自由化へ向け、明るい兆しが見えてきております。

ウンコタレの北電は、見当違いの値上げだそうですけど、下川町の話で、なんだか嬉しくなってきませんか?

値段の高い電気は買わないで済む時代が、すぐそこに来ておりますぞ!!