午前7時の気温はマイナス5度。
ドンドン寒さが緩んできております。
お天気は晴れですが、ちらちら雪も降っている。
2月14日現在のご当地倶知安町の積雪深度は191センチだ。
なんだかんだいいつつ、例年より少しばかり多いようだ。
少雪とか言ってましたけど、ちゃんと帳尻が合ってきた豪雪の里ニセコでござる。
そんなおとといのこと、
ご近所のSさんの奥さんの妹さんという、何度かお目にかかったことのある方が突然我が家にやってきた。
「外人さんの車がはまっちゃって、姉のご主人も留守なので、手を貸して…」と助けを呼びに来たのです。
ご近所Sさんは何町歩もの山林を持ち、敷地内には1キロ以上の長さの道路があり、川まで流れておる。
この私道で、外人さんの車がはまったというのです。
おぢは除雪機を出し、ハニーさんはパンチャーというスコップと、スタック脱出用の鉄製ラダーを持って現場へ。
狭い道路の路肩で、大型のバンがスタックしておった。
聞けば、ドライバーはイギリス人、もう15年ほどご当地に住んでおるそうで、流ちょうな日本語を話す。
とにもかくにも、除雪機で雪を跳ね飛ばし、なんとか脱出を試みた。
ですが、今年は路面がザクザクして柔らかい。
どうやら1週間以上も続いたマイナス10度を超える寒さで、雪が締まっていないためのようなのだ。
タイヤが空回りするたびに、アリ地獄のように、タイヤがずぶずぶ埋まっていくのです。
おぢとイギリス人男性2人に中高年の日本人女性3人がかりで、押したりなんだり、約1時間奮闘しましたが、結局、脱出しては埋まってしまうわけ。
これを何度も繰り返したのでした。
そのうちSさんが帰ってきて、雪を跳ね飛ばすブロア―を取り付けた農業用のトラクターで、道路の雪をしっかり飛ばした。
それから車をけん引して、ようやく難を逃れたのでした。
その途中、その大型バンの燃料がないことに気づき、「ガスを持ってくる」とおぢ。
「ありがとございます、お金払います」と流ちょうな日本語でイギリス人。
わずか1リットルほどしか残っていなかったので、「おカネはいらない」ってことで、現場から300メートルほど離れた我が家へ。
ガソリン缶を持って戻ったらイギリス人「この車、軽油でした」というのだ。
知人の車で知らんかったと詫びておりました。
おぢの疲労感、そん時、いきなり倍増したのでした。
いずれにせよ皆さんの協力で、イギリス人は無事脱出したのでした。
メデタシメデタシ。
ですがきのう、おぢもとうとうやらかした。
軒下に溜まりに溜まった屋根からの落雪を、さすがにもう処理せねばと、除雪機を動かしておったら、軒下の狭いところでスタック。
重さ300キロ超の除雪機が斜めになって、我が家のログに触れんばかり。
ようは片側だけズブズブ埋まるのです。
前日の車と同じで、下が柔らかいアリ地獄なのです。
どうしたもんか、途方に暮れておった。
お隣に滞在中の奄美の方が、仕事から戻って来たので手を借りようと思った。
そしたらカナダの農業用という4輪車を持ってきておって、これにウインチがついてるという。
このウインチを操作すると、狭い危険な場所でしたけど、スイスイ脱出することができたのでした。
いやぁもう、我が家は夫婦して感謝感激したのはいうまでもない。
一時はこのまま放置して、「雪解けまで待とうか?」とまで思っておったのでしたから、嬉しいのなんの。
まさしく「情けは人のためならず」巡り巡って自分に還って来るのだと、しみじみいたしました。
ご近所は、仲良く協力しあって生活すのがよろしいようで…
日韓両政府には、情け溢れる田舎暮らしの爪の垢でも煎じて飲んでいただきたい、きのうのおぢでござった。