グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

花のような葉っぱ

2009年11月05日 | 植物
先日スタッフ間のメーリングリストに、鴻池から丸い花のような葉っぱの写真が届きました。
上の写真がそれです。

これはいったい何でしょう~?
葉の形はオオシマツツジなのですが、なんだか普段見慣れているものとイメージが違うと思いませんか?

「ツツジの芽生え?」
いえいえ、今から落葉しようという時期に芽生えるはずはありません。
それとも踏まれてもたくましく生きるタンポポのように、ツツジもロゼット葉を出すのでしょうか?

早速疑問を解決するべく鴻池と2人で、上記写真撮影地のカルデラへ行ってきました。

今まで花にしか注目していなかったオオシマツツジをじっくり見て歩きました。
花が終わって約半年、ツツジたちは様々な姿でたくましく生きていました。

種がはじける前のものと、後のものとが同じ枝についていました。
はじける前のものは毛だらけなのですね。
ずいぶん種を大事に守っている感じがします。


種と同時に次の新芽と思われるもの沢山ありました。
もう来春の準備をしているようです。


しかし1時間ほど歩いても“花のような葉”は見つかりませんでした。
なぜでしょう?
もしかしたら写真の赤い葉の部分は落葉して、姿が変わってしまったのでしょうか?

たったひとつだけ、写真のイメージに近い葉がありました。
大きな塊の溶岩のわずかな隙間から延びていたこの葉です。


なるほど、溶岩の上なら他の競争相手に光を奪われることがないので、
背を高くする労力を使わなくても、効率よく光を受け止めて自分の栄養を作りだせます。

ススキやイタドリの隙間に入り込んだツツジの種たちは、
他の植物との光の奪い合いに負けないように、上へ上へと延びていくはずです。
ほとんどの若いツツジたちはこの写真のような姿でした。


でも一番初めの写真には、枯れた草が映っているし、溶岩の隙間も多そうです。
こういう環境の中で、低い背丈のまま葉を広げていて、生き残っていけるのでしょうか?

う~ん、結局疑問は解決しませんでした。
でも不思議がいっぱいあるからこそ、飽きることなく自然の中を歩けるのですよね。

さあ、また〝丸い花のようなツツジの葉“を探しに行かなくちゃ!

(カナ)












コメント (2)
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