白花のカタクリは珍しいが、たまに見掛ける。外国にもカタクリがあるらしいが、ヨーロッパのカタクリは花の色がもっと濃い紅紫色で、アメリカのは黄色だそうだ。日本でも生えている環境によって、多少は色の濃淡があるように思う。
カタクリの花は、天気が良くて気温が上がらないと開かない。朝夕とか雨の日は殆ど閉じたままだ。気難しい花なのかもしれない。
余談だが、昔は「片栗粉」はカタクリの球根から採ったデンプンを指していたので「片栗粉」と言ったが、今では殆どがジャガイモやサツマイモから製造するそうだ。本来の片栗粉を知る人は少ないのではなかろうか。
桜の満開によって、先に撮っておいた写真が後回しになってしまったので、やや“鮮度”が落ちた写真が暫く続くことになるかもしれないが、まだ“賞味期限”の範囲内だろうと思う。
足助町の香嵐渓のカタクリだ。清楚で綺麗な花だが、親株から落ちた種が生長して花が咲くまでに10年近くもかかるのに、花期は短く葉も気温の上昇と共に5月上旬には枯れてしまう。寿命が短い昆虫のカゲロウに例えて「スプリング・エフェメラル」と言われるように、姿が見られる期間は2ヶ月余りしかない。短期間でも精一杯咲き誇るので、余計に綺麗に見えるのかもしれない。