心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

⑭催眠誘導の基本パターン

2018年05月12日 | 催眠誘導

催眠誘導で被験者に

十分な催眠体験をしてもらうために、

そして、

催眠誘導を成功させるための

基本パターンがあります。


このことは、

催眠誘導だけではなく心理療法、営業活動、

一般の会話においても

共通する基本のパターンです。


①注目 ②集中 ③同調 ④誘導 ⑤確認


①注目

被験者に良い催眠体験をしてもらうためには、

まずは催眠に興味を持ってもらうこと。


どんなに優れた商品であろうと、

どんなに優れた人物であろうと、

興味を持ってもらえないと

何も始めることが出来ません。


催眠体験に興味がない人を

催眠状態に導くことは

不可能なことではありませんが、

それには天才的な誘導技術(コミュニケーション能力)が

必要となります。


私の催眠誘導技術、能力もそのような域に

全く達していないことを自覚しているので

催眠誘導を行う前段階において、

催眠体験への興味と同意を得られるよう

勉めています。

 

②集中

誘導者の言葉や非言語、被験者が得る感覚、

被験者に起きる反応等に

被験者の興味、同意が維持されること。


これは、催眠誘導の初期段階だけでなく

被験者の催眠体験中にも

意識が散漫にならないように

絶えず働きかける必要があります。


③同調

誘導者と被験者との歩調を合わせます。

誘導者が働きかける言葉や非言語を

被験者がどの程度受け取ってくれているか、

 

背中に当てた私の手に気持ちを向けて下さい。』

そうです。そのように気持ちを向けた時、

背中で何を感じでいますか。』

(イエスかノーでは答えられない働きかけ)

「手の温度を感じます。」

手の温度を感じるんですね。』


『背中に気持ちを向けると、

私の手の温度を感じますよね。』

(イエスかノーで堪えられる働きかけ)

「はい。」


他には、

2つか3つ、気持ち良いと思える呼吸をして、

気持ち良いと感じたら、静かに目を閉じましょう。』

何て言う言葉がけ等もその一つです。


④誘導

被験者の催眠反応への準備が整ったら

躊躇なく誘導を行います。

これを怠りタイミングがずれてしまうと

上手くいくものも上手くいかなくなります。

 

お好み焼きを

ひっくり返すタイミングが遅くなると

焦げ焦げになって台無しになりますし、

逆に早すぎると柔らかすぎて

綺麗に返すことが出来なくなるのと

同じような感じでしょうか。

 

⑤確認

誘導の結果を確認します。


被験者の中には誘導者に恥をかかせたくないと

誘導者を気遣って反応をしたフリをしたり、

被験者が反応しようとし過ぎて、

自分の意思で反応動作を行うことがあります。


そのような気遣いや頑張りは、

催眠の疑似体験であって

真の催眠体験ではありませんし、

真の催眠体験の障害となります。


また、被験者が催眠体験をしているのにも関わらず、

被験者が催眠体験をしていることに

気が付かない場合もあります。


「起き上がろうとすれば、起き上がれた。」

だけど起き上がってしまうと。。。

「腕を曲げようとすれば曲げることが出来た。」

だけど腕を曲げてしまうと。。。


被験者が、3の力で起き上がろうとすると

被験者の無意識は、5の力で阻もうとします。

被験者が、6の力で起き上がろうとすれば、

被験者の無意識は、8の力で阻もうとします。


無意識は、誘導者の働きかけに同意した反応を

達成すれば良いのですから、

被験者が1の力で起き上がろうとする時には、

10の力で阻止する必要はありません。


誘導者が被験者の反応を把握することは

それ以降の誘導を上手く進めるために

大切なことになりますし、


被験者に催眠体験をしていることを

自覚してもらうことも

それ以降の誘導を上手く進めるために

大切なことになります。

 

催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


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