
その人が備えているエンジンが
どれだけのポテンシャルを秘めているのかは
分かりませんが、
確かなことは、
どれだけのポテンシャルがあろうとも
やる気がなければ
そのエンジンがブン回ることはありません。
人の意欲には、大きく分けて二種類。
一つは、外発的意欲
成果に対する物質的、金銭的な報酬を評価を得ようとする意欲。
もう一つは、内発的意欲
これは自分がやっていること自体に
楽しさや充実感を感じられることによる意欲。
多くの場合、内発的意欲によることの方が
意欲の強さや持続力があることから
良い成果を出せると言われています。
ただ、
内発的意欲がちょっとしたきっかけで
外発的意欲に変化してしまいます。
例えば
道路の清掃、老人ホームへの慰問など
最初は、綺麗にしたい。老人を楽しまさせたい。喜んでもらいたい。
と何ら報酬も求めずに行っていたものが
ある日から
5千円、一万円と報酬をもらえるようになったとすると
今度は、
報酬をもらえなければ
その行為をしたくなくなるような場合がそうです。
ある日から
金銭的な報酬をもらったことで
目的だったことが、手段に変化してしまったわけです。
このような心理的効果のことを
誰が名付けたか
「アンダーマイニング効果、または現象」と言うそうで、
土台を台無しにするとか、弱体化するとか、
病気を蝕むとかの意味があるようです。
これには、先ほどの金銭が絡むことで
いつのまにか、目的だったものが
手段になってしまうようなものの他にも、
ある成功図面を描いて、
そのためには、このような取り組みをと
意欲も高かった部下に、
違う成功図面を描いている上司から
違う取り組み方を命じられる。
来てくれるお客さんに
満足してもらいたいと思っている部下が
上司から
原価を抑えて利益を出すことを優先しようとする
指示を与えられる。
(もちろん、どちらも大事ですが。。。)
自分たちがやりたい音楽や笑いを却下され
今、売れる音楽や笑いをやることを求められる。
勉強をしようと思っていた時に
さっさと勉強しなさいと母親に怒られた時等、
このように何らかの刺激によって
ちょっとしたきっかけで
内発的意欲が低下してしまうことがあるということです。
だからと言って
物質的、金銭的報酬によって人を動かそうとすることが
一概に悪いとは言えません。
当たり前のことですが、
給料と言う報酬を手にすることがなければ
意欲が弱まるどころか、
その会社で働く気も起きません。
あるいは、
賞があったり、称号を得ることが出来ることが
その人の意欲を高めに効果的なこともあります。
ですから、
親が子を、上司が部下を、
妻が主人を上手く動かしたり、
効率的に成長をもたらすためには
個人の
外発的意欲と内発的意欲を損なわないように
アプローチをすることが大切なことになります。
また、個人では
最近、意欲が低下していると感じているような時には
もしかすると
外発的意欲が優先し、内発的意欲が低下していることが
原因かもしれません。
そんな時には、
初心忘れべからずで
初心を思い出してみることも良いかもしれません。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計