心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

役割

2014年01月31日 | 家族システム




お腹をよくこわしてしまう。

こんな時、

消化器官だけに問題を求めても

腐ったものを食べ続けているとしたなら

その問題は、解決しません。



それと同じように

個人の問題を、

「幼少期に問題があったのだろうか。」とか

「原因となっている信念は何か。」と

その個人だけの問題と考えずに

その個人が属する組織の問題とする考え方があります。



家族組織の場合、

その個人の問題を、

個人にだけ原因を求めるのではなく

家族を構成する人間の関係性に

問題の原因を求めます。



家族という組織の中で

家族を構成する一人一人には

個人の心理的境界があり、

そして、

夫婦、子供達、祖父母、

男性家族員、女性家族員といった

グループの心理的境界があります。



この中で特に重要なのは夫婦のグループで

ここが上手く機能していないと

子供の健全な発達を阻害することになります。



例えば、

夫婦仲が悪く、父親が如何に酷いかを子供に言い聞かせ

母親の味方になるように迫ったり、

または、その逆。


年中繰り返される夫婦喧嘩の仲裁を子供に務めさせたり、

両親の不安やイライラを子供にぶつけて解消したり、



まだ一人で生きていけない子供は、

両親のネガティブな感情や気持ちを背負わされても

生き抜くためや両親から愛されるために

怒りや不満を心に押し込み

家族から求められている自分の役割を務めるようになります。



この時、

子供は、自分が家族の中で存在することを許されるように

親から愛されるように、

「してはならないこと。」「しなければならないこと。」

「正しいこと。」

といった個人の規則を持つようになります。



例えば

関係ある人の感情や気持ちは、自分に責任がある。

人に頼ってはいけない。

自分の気持ちよりも人の気持ちを優先しなければならない。

自分は悪い子だ。

女性は、男性を信用してはならない。

等など。



この個人の規則は、個人の心に深く刻み込まれ

大人になっても個人の思考や行動に

影響を与えることになります。



それらの心の規則が原因となり

悩みや心の問題が起きた時、

それが大人の場合には、

個人療法によって

不適応となっている心の規則を書き変えることで

悩みや問題を解決することがより可能となりますが、



それが、まだ子供の場合には、

個人の問題として取り組み、

仮にその取り組みが成功したとしても、

その反乱が家族全体に変化をもたらすだけの

パワーがなければ、

家族の中で孤立感を味わうことになります。



その人達から、

実際の言葉や態度によって、

あるいは、

以前のままの家族全体から自然と影響を受けることで、

あるいは、

自分の孤立感、孤独感から

元の状態に戻ってしまう可能性が高くなります。



よって、子供の施療を行う場合は、

個人療法よりも家族も参加してもらう方が

より成功の可能性が増します。



ただ、子供は家族の中で権威者ではなく

家族の中で順位は下位に位置するので

個人療法だとしても、家族に参加してもらったとしても

自分の素直な気持ちを明らかにすることは危険、

または、悪いことだと思っていたりすることもあるので

解決の取り組みを始める前に

素直な気持ちを話せるような環境作りから

取り組まなければならないことが多くあります。



催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。