心の扉 神戸カウンセリング花時計

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蹄鉄

2024年09月27日 | 雑感・愚見

 

野良犬や野良猫の場合、走ったり歩いたり、

犬は地面を掘ったり、猫は爪を研いだりして

適度な長さに整うようなのですが

 

人間の飼育下にいる犬や猫の場合は、

飼い主が時折、爪の長さをチェックして

切ってあげることが必要になります。

 

馬も同様で野生の馬の蹄は、野原を走り回ることで

自然と蹄は適度に摩耗するようですが

人間の飼育下にある馬の場合は、

馬の蹄を手入れせずに何か月も放置すると

どんどん伸びてとんでもない状態になるようです。

 

馬の蹄の表面は角質層に覆われていて

上から下に向かって1ヵ月で約1㎝程度伸びるようで

手入れをせずに放置したり、

蹄に汚れが付いたままの不潔な状態で放置しておくと

 

蹄にヒビが入ったり割れたり、蹄の奥深くに空洞が出来たり、

汚物などの汚れが詰まったり

蹄に汚物などの汚れが詰まることで

蹄が腐り悪臭を放つようになったりします。

 

また野生の馬と比べて人間の飼育下にある馬の蹄は、

弱いために人間の手で蹄を手入れして、

蹄が傷まない様に蹄鉄を履かせています。

 

 

 

 

蹄鉄と言えば鉄製と相場が決まっていますが

日本で蹄鉄が用いられるようになったのは明治時代からで

江戸時代までの在来種の馬は、蹄が比較的強かったのか、

蹄鉄を履かせる発想が無かったのか

荷物を運んだりする馬には、

馬沓(うまぐつ)と呼ばれる草鞋を履かせていたようです。

 

草鞋って・・・・何で・・・

人間が履いても耐久性があるとは思えないのに

馬の体重は人間より・・・え~と何倍も重いし、

さらに荷物を運ぶなんてことになると

耐久性はどれ位あったのだろうかと。

 

蹄鉄とまで発想が及ばなくとも

下駄的なものを履かす考えになりそうなものですが

草鞋って・・・何で・・・

 

気になってチョイと調べてみたら

外国人が観た日本記に

馬が履く草鞋は、4~8㎞しかもたず・・・

再々、草鞋を履き替えさせる必要があって

予備の草鞋を鞍にぶら下げていたとのことです。

 

草鞋の耐久性が4~8㎞もあったのは凄くて

人間が履いてそれ位だと思っていたのですが

編み方の工夫によるものなのでしょうけど

草鞋を舐めてはいけないものですね。

 

 

 

 

日本と比べると鉄資源が豊富だったからなのか

西洋では草鞋を履かせるなんて発想はなくて

蹄鉄が考案されます。

 

でもこれって道路に馬の排泄物が放置され積みあがっていた

ぐちゅぐちゅの道路事情に草鞋では一瞬で終わるから

検討するに及ばなかったのかも。

 

また西洋人の間では、

蹄鉄を魔除けの道具としても用いられていて

蹄鉄をドアに取り付けることによって

悪魔が家に侵入することを防げると信じられていました。

 

イギリスに伝わる話

ある時、鍛冶屋に悪魔がやってきて

自分の蹄から外れてしまった蹄鉄を打って欲しいと頼みました。

鍛冶屋は、この客が悪魔だと気づいて

粗悪な蹄鉄を打ったことで悪魔は激痛が走った。

 

悪魔はその蹄鉄を外して欲しいと鍛冶屋に頼んだが

今後、扉に蹄鉄が取り付けられている家に

入らないことを約束するなら外してやると提案。

 

悪魔は、その条件を受け入れて蹄鉄を外してもらい

扉に蹄鉄が取り付けられた家には入らなくなったとのこと。

 

また悪魔除け以外にも

U字の空いている所を上にして取り付けることで

幸運を受け止め運気を高め、

U字の空いている所を下して取り付けることで

幸運を逃がさないとの

おまじない的な考えもあるようです。

 

しかし、日本でも馬を家畜化して飼育する際に

蹄をしっかり保護する必要があるとまでの知識があり、

外国から入って来た鉄砲を真似て瞬く間に

国産の鉄砲を製造するほどの技術力もありながら

西洋人らの馬に履かしている蹄鉄を見ているにもかかわらず

明治時代まで草鞋だったことには

何か面白い理由がありそう。

 

 

 

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