心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

撲滅運動

2023年11月05日 | 雑感・愚見

1993年 中国の広州市で蠅の撲滅運動を展開し、

蠅が見つかったお店から1匹につき

200元(約2万4千円)の罰金を科しました。

 

このとき、1万元以上の罰金を支払った

料理店もあったようです。

 

 

今の日本の飲食店では、

飲食店内に蠅がブンブンと飛びまわるのが

常のお店となるとお客さんが遠ざかり閉店となるので

かなりの対策を講じているようで

都会の飲食店に限らず田舎の飲食店でも

まず見かけることはなくなりました。

 

もっと言うと私の感覚ではあるのですが、

一般の家でもコバエは見ることはあっても

一般的な蠅は、ほんと見かけなくなっているので

公の取り組みと住民の取り組みによって

衛生面を改善し保つという実を結んでいます。

 

中国の市民の蠅に対する感覚が分からないのですが、

お店側もお客さん側も蠅なんてさほど気にならないのあれば

広州市の命令は、しっかりと説明がなされないと

一般の市民には、市民を締めあげるだけの命令に感じさせて

不満を高めることだけにしかならないように思われます。

 

またこの運動は、飲食店の衛生状態を改善したり、

生活圏から蠅を追い払うことを目的にしたものではなくて

広州市から蠅を撲滅することを目的とする大きな運動となると、

 

かなりの経費や人員が必要となりそうですし、

仮に大成功となったとして、

蠅の益虫としての役割を奪ってしまうことで

過去の中国の歴史上の大失敗と似たようなことが

また起きてしまうのではないかと心配にもなります。

 

 

四害駆除運動は、毛沢東によって

1958年から1962年にかけて実施された運動で

四害は、ネズミ、蚊、

特に雀の絶滅の試みは、深刻な生態系の不均衡をもたらし、

 

雀の数が減ったことで雀を天敵としていた害虫が急増し、

バッタが中国中を荒らしまわったことで

コメの収穫量は、増加するどころか大幅に減少。

 

それに気が付いた毛沢東は、雀の撲滅を終わらせましたが、

時すでに遅しだったようで他にも運動による森林伐採や

農薬の誤用や乱用による弊害等もあり、

それによって起きた大飢饉によって

1500万から4500万人が亡くなったとされています。

 

異常気象による干ばつ等で飢饉が発生したのならまだしも

時の国の指導者が安易に余計なことをしたことで

多くの国民が飢餓の犠牲になったことは、痛まし過ぎます。

 

その後、中国政府は、個体数を戻すために

ソビエト連邦から25万羽の雀を輸入する羽目に。

 

人間の生活圏を衛生的にして健康的に過ごせる環境を

整える考えは十二分に理解できますが、

生活圏だけではなくて自然界まで広げてしまうことで

逆に不幸なことを再び招いてしまうのではないかと危惧しますし、

 

もっと身近なこととしては、

特に飲食店にとって一匹につき2万4千円となると

普通に倒産しかねないほどの重い負担と思われるので

ちょっとやり過ぎ感があるんですよね。

 

私個人の印象としての中国の人達は、

自分が良ければの我儘で聞き分けの無い人達が

多くいる感があり、そのような人民達を纏めて

統制するためにはトップが強烈な権力を持つことは

重要なことなのかもしれません。

 

それによりトップが号令をかけたら

有無を言わせず実行できるのは

良い面が有るのと同時に危うさもあるので、

賄賂が全てで出世したような人物が

トップになった場合には

その報いを市民が受けることになりかねません。

 

また自分達が経済発展をし、世界的な力を持ったことによって

世界の様々な価値や文化を持つ生活環境と融合するのではなくて

回りの国の価値や文化や人々を四害の如く見据えて

力づくで現状を変えようとするのは、

四害駆除運動を考えた出した精神と似ているように思えるのは、

私の勘違いなのでしょうか。

 

 

馬鹿な頭の報いを足が受ける。

 

 

 

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