東京地裁で開かれていた麻薬ブローカーで逮捕された
二人の男の公判の最中に39歳の被告の男が
共犯の38歳の被告を殴打しました。
罪の全てをなすりつけた
共犯の男への怒りを押さえきれずに
公判中であるにも関わらず殴りかかったようです。
「言い訳するんじゃない!」
信号無視で交通事故を起こした加害者が
「私は青信号だった。」と真っ赤な嘘を言って
加害者責任を免れようとするのは
言い訳のレベルではなくて
虚言、偽言、偽証、捏造で悪質です。
言い訳は、事実関係を明らかにして
自分の責任を和らげようとしたり
事の原因を自分以外の何かにして
責任の所在を軽減しようとする行為で
先輩の彼女と一夜を共にしたことを
咎められた後輩が、
「違うんです。僕は全くそんな気が無かったのに
先輩の彼女が誘惑をしてきたんです。
しかも、僕は何度か拒否したのに………。」
と言うような感じでしょうか。
言い訳と良く似ていますが
本質が全く違うのが釈明をするです。
釈明は、事実に対して
相手の間違った認識や理解を正そうとする行為で
冤罪を晴らそうとするような行為です。
「見たぞ。お前と俺の彼女が仲良く喫茶店でいたのを。
最近のあいつの態度がおかしくて浮気を疑っていたら
浮気相手はお前だったのか!」
「ふぇっ先輩、完全な誤解です。
街で偶然先輩の彼女と会って立ち話もなんだと
近くの喫茶店に入って話をしただけで、
先輩の彼女と一対一もあれが初めてです。
先輩の彼女が浮気していたとしても
浮気相手は僕じゃありません。別の人です。
僕のスマホを見てもらっても構いませんよ。」
と言うような感じでしょうか。
昔のかっけえ男の在り方として
見苦しい言い訳なんてするもんじゃねえ!
なんて感じもありましたが
言い訳は、そうであっても
釈明することは、凄く大事なことですよね。
ただ嘘も方便と言うように
どんな場合でも正直に言うことが
良いとは限らないので
これが人間関係で難しいと言うか、
面白い所でもあります。
「あの映画に行く約束ね。
あなたに興味がないからなのか、
今日朝起きたら映画にも興味がなくなって
今日は一人でのんびりしたくなっちゃったんだよね。
まあいいかって連絡入れたんだよね。
急だけど御免ね。」
これは、正直するぎるぅ。
優しい嘘をついて欲しい所ですね。
〇今日、朝起きたら持病の癪があ………。
〇今日の占いで映画が凶なんだって………。
〇昨日ある女の子から電話があって
誰とは言えないんだけど、
私の好きな○○さんを取らないでって
だから行けなくなった。
上の裁判所での犯人同士の一悶着は、
殴打された共犯者が、
虚言、捏造の類の証言をしたことに
腹を立てた被告が殴打したのか、
言い訳が過ぎることに
腹を立てて殴打したのか、
はたまた、
共犯者が事実をたんたんと正直に証言したことで
言い訳や偽証が困難となったことでなのか、
自分の罪や罪の一部の責任を
共犯者になすり付けることが
難しくなって腹を立てたのか分かりませんが、
どうなんでしょうね。
私達は弱い存在ですから、
つい言い訳をしてしまいがちですが
無理筋な言い訳は、
責任を和らげたり免れるどころか、
相手からの信頼や信用を
さらに低下させることが多いので
ぐっと自分を制御して
先ず謝罪をしたいものですね。
それと同じ言い訳をするにしても
相手から求められていないのにする言い訳と、
謝罪後に相手から理由を求められた時にする言い訳では、
同じ良い訳でも相手に与える印象が
随分と違ってくるように思うのです。