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女性マーケターから見た日々の出来事

島田紳助さん引退で一番困るのは・・・

2011-08-24 19:22:45 | アラカルト
昨夜、タレントの島田紳助さんが突然の引退を発表した。
詳細については、拙ブログで書く必要は無いと思う。
ただ、島田さんは元々「やんちゃキャラ」というか、不良っぽさが売りのタレントさんだったことを考えれば、この引退は残念というよりも「そうなんだ・・・」という程度に感じている。

むしろこのニュースを見て思ったことは、「テレビ局は大変だろうな」というコトだった。
島田さんがいくつもレギラー番組を持っているというコトではなく、番組制作という点で大変だろうな・・・と、思ったのだ。

お盆前、ある若手俳優さんがツイッターか何かで「日本のテレビは韓流ドラマばっかり」と、批判をしたことが話題になった。
その俳優さんが槍玉に挙げたテレビ局が、実際どれほどの韓流ドラマを放送しているのか、名古屋にいる私にはわからない。
ただ、名古屋であっても新聞のテレビ欄を見る限り朝から夕方まで、どこかのテレビ局が韓流ドラマを放送している。
「昼間、韓流ドラマを見るファンがいるんだ・・・」と、興味の無い私は思っていたのだが、ファンが多いだけでもなさそうな雰囲気があったのが、その若手俳優さんの「つぶやき」だったのだ。
それは「手っ取り早く、ある程度の視聴率を稼ぐ」という、テレビ局の番組制作に対する姿勢のような批判だったからだ。

その「手っ取り早く、ある程度の視聴率を稼ぐ」という意味では、島田さんの番組などは、それが出来る番組だったのだろう。
我が家のテレビが壊れる前から、島田さんのレギラー番組(=人気番組)を見たことが無いので、実際はどれほど人気があったのかは知らないが、今日のニュースなどを見ていると、平日の夜は、どこかのチャンネルで島田さんが出演する番組の放送があった、というくらいのレギラーを持っていらっしゃったようだ。
というコトは、それだけテレビ局としては「視聴率が稼げる番組の顔」だった、というコトだろう。

私が「大変だ」と、感じるのはテレビ局がこれまで「手っ取り早く視聴率を稼ぐ」というコトばかりに気をとられ、「テレビ」という放送媒体の在り方をシッカリと考えてこなかったのでは?という気がするからだ。
特に、ここ数年はその傾向が強かったように感じている。
確かに「視聴率」は、一つの目安だと思うし、多くの人が視聴する番組=人気番組というコトになると思う。
でも「人気番組=良質な番組」ではないし、「親が見せたくない番組=低俗な番組」だと言い切れるモノでもないだろう。
問題なのは、「テレビ製作と放送」というコトや「マスメディアが果たす役割」というコトを余り考えず、目先の視聴率だけを追いかけ続けてきたコトなのではないだろうか?

島田さんは引退されても、おそらく持っている才を発揮される場があると思う。
なんと言っても、高学歴タレントが持て囃されている時、あえて「おバカキャラ」という分野を創り、人気を得たのだから(もちろん、番組制作スタッフの力もあってのコトだとは思う)。
人気者が去った後、テレビ局は一体どんな番組を創るのだろう。
それが問われる、島田さんの引退のような気がする。