今朝、何気なく新聞の折り込み広告を見ていたら、「なるほど、そういう方法もあったか!」と思う広告があった。
百貨店のいわゆる「物産展」の折り込み広告だったのだが、その「物産展」の対象がこれまでとは違う地域だったのだ。
おそらく百貨店の「物産展」で人気が高いのは、「北海道・京都・九州」だと思う。
これらの地域は、旅行先としても人気のある地域だ。
「旅行に行けなくても、百貨店の物産展で(その地域の)お土産を買って、旅行気分」というのが、人気の秘密だといわれている。
同様に人気があるのが「全国駅弁大会」と銘打った、駅弁の物産展だ。
最近では、大手スーパーでも同様の「物産展」の催事をすることがあり、今や「物産展」はハズレのない催事となっているようだ。
一方、人気が高い地域以外の物産展などは、ほとんど見かけたことがない。
「東日本大震災」以降、「東北物産展」も開催されるようにはなってはいるが、たとえば大阪とか滋賀、和歌山といった地域の物産展というのは、百貨店催事として見たことがなかったように思う。
その「大阪・滋賀・和歌山」の3県の物産展の広告が、今日折り込まれていたのだ。
そして折り込みチラシを見てみると、それぞれの地域の「ソウルフード(?)」とも呼べるような、食べ物がイートインで紹介されていたり、「こんなモノを、この地域で作っていたのか!」と思うような商品が、目白押しなのだ。
たとえば、大阪の方からすると珍しくもないであろう「イカ焼き」などは、名古屋で見かけることはなく「お好み焼きとどう違うの?」と思いながらも「食べてみたい」と思うのでは?
そう考えると、「上品な京都、おしゃれな神戸」とは違う魅力があるはずなのに、大阪や滋賀、和歌山などの食をはじめとする文化などはほとんど紹介されてきていないような気がする。
私などは、滋賀の名物といえば「鮒ずし」くらいしか思い浮かばず、和歌山に至っては「南高梅」か「和歌山ラーメン」位しか知らない。その「和歌山ラーメン」も、どんなラーメンなのかよくわからない。そんな私からすると、「物産展に出かけてみようかな!」と思わせる、様々な食べ物や工芸品が紹介されていたのだ。
このような百貨店の物産展というのは、実はあまり知られていない「ローカルだけどその地域でメジャー」というモノを紹介するのが魅力だろう。とすれば「ローカル・メジャーな情報発信」としての「物産展」という発想も、十分あるのではないだろうか?
「物産展」の魅力の一つが「身近な旅気分」だとすれば、地方自治体も「観光客誘致」のきっかけづくりとしての「物産展」という発想で、百貨店と共同催事をするのも「地域活性化」の一つかもしれない、と思うのだ。