9月17日から19日まで北海道の知床に旅行した。今日はその二日目。
ウトロ港から観光船に乗り、海から知床半島を眺めた。まずはウトロ港へ。港の入口に立つゴジラ岩。そう言われればなんとなくゴジラだ。
観光船は「おーろら」号。砕氷船になっていて、冬は流氷を砕いて進むようだが、一見して船首は普通の船に見えた。知床半島のなかばまで行くコースは2700円。しかし、先端まで行くと6000円でえらく高い。知床半島の先端部は陸路では行けないので、しかたないし、船ならラクチンなので金に糸目はつけないことにした。しかし、特別席の + 550円は遠慮した。
乗場の手前にあったのが、「知床旅情」森繁の碑。調べてみると、知床半島の東側の羅臼漁港を一望するしおかぜ公園に「オホーツク老人」の碑と、森繁久弥の自筆の「知床旅情」の歌詞があるという。戸川幸夫の小説「オホーツク老人」を原作とした映画「地の涯てに生きるもの」の撮影から森繁久弥の『知床旅情』が生まれたというから、あちらの方が本物のようだ。
9月22日の朝日新聞の加藤登紀子のエッセイには、知床旅情の歌の3番は、「別れの日は来た ラウスの村にも」を森繁久弥から、「知床の村にも」と歌って欲しいと言われたという。まあ、今ではウトロでも羅臼(ラウス)でもどちらでも良いのだろう。
デジカメの電池充電を忘れ警告のマークが出た。そこで、携帯電話のカメラでの撮影に切り替えたが、撮った写真を画面で見るとソフトフォーカスというか、ピンボケだ。携帯電話の機種を変更したばかりで、設定が違っているのかといじってみたが、相変わらずだ。
さんざいじりまわしたあげく、何のことはない、カメラのレンズに半透明のフィルムが張り付いたままだった。これをはがすと、くっきり。
半島の中ほどにカムイワッカの滝がある。写真後方に見える硫黄山の麓の温泉、カムイワッカ湯の滝からオホーツク海に流れ出る滝だ。
200mにもなるという切り立った断崖には、オホーツクの荒波があけたいくつかの洞窟がある。カシュニの滝は洞窟の上から流れ出ている。名前はアイヌ語で「狩小屋のある所」を意味する。
東京にも番屋という名前の居酒屋があるが、もともとの意味は「北海道でニシン、サケ漁で漁夫の泊る小屋のことだ。このあたりはサケの漁場で、岸辺には番屋が見える。
観光船内には、外の風景を眺めながら水彩画を描いている人がいた。
観光船のデッキは知床半島が見える側、右舷に人が群がっているが、大海原が見えるだけの左舷にはパラパラと人がいるだけだ。どれが私だか分かりますか?
先端近くの海岸には奇妙な岩が乱立している。まるでモアイ像だ。
知床岬の灯台の頭がかすかに見えるところで船はUターンする。晴れ渡っていれば、国後島が見えるのだが。
右下のおじさんの頭に気を取られ、左下の船尾の日の丸がちょうどハタメクところが撮れなかった。
「あなたは北緯44度22分、東経145度20分 日本最後の秘境 知床半島の最先端・知床岬を知床観光船 船上から視察されましたことを証明いたします」というありがたい「知床岬視察証明書」が一人ひとりに発行された。
Uターン前から、帰りには半島が眺められる左舷に人が殺到したちまち席は満杯に。かわりにオホーツク海以外見えない右舷は居眠りの人ばかり。
3時間45分のクルーズ?を終えてウトロ港に戻り、車で知床5湖へ向かったが、長くなったので次回。