一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

2月25日のLPSA芝浦サロン(中編)・入れ替わる

2011-02-27 00:34:45 | LPSA芝浦サロン
植山悦行七段と中井広恵女流六段がいらっしゃることが分かっていれば、早く仕事を終えたのに…と嘆いても詮無い。
この日は島井咲緒里女流初段との指導対局のほかに、22日から新設された「芝浦ナイタートーナメント」もあった。指導対局は午後6時の回が1席空いていたので私はそこに入れてもらったが、トーナメント戦に出るためサロンに来た人もいたようだ。LPSAの狙いは新規のお客さんを取りこむことにあるはずで、まずはめでたい。
島井女流初段との指導対局に入る。右にはW氏が座っている。島井女流初段はきょうも一段とプリティーだ。何と言っても「私が勝手に選ぶ女流棋士ファンランキング」の2位である。こちらも将棋を指す気合が違う。
この日の気温は20度近くまで昇った。島井女流初段も一足早い春の装いである。
「(チョコレート)12番勝負の2局目です。憶えてますか」
「もちろんおぼえてます!」
これは意外な返答だった。私は「なんでしたっけ」とかいう答えが返ってくるかと思った。島井女流初段にはグダーッというイメージがあるが、意外としっかり者かもしれない。
指導対局が終わり、一般対局に入る。Kun氏とのリーグ戦がついた。リーグ戦を指すのは久しぶりでそれはいいが、Kun氏とは21日のジャンジャンマンデーでも対局しており、若干味が悪い。しかし好敵手との対局は燃えるものがある。
戦型は21日に続いて、Kun氏の早石田。私も21日と似たような形で進めたが、Kun氏は☗7三歩成から☗7四歩と押さえ、☗6五歩と捌きに出る。
☗7四歩☗7八飛、☖6三金☖8一桂☖8二飛の局面からKun氏は☗7三角と打ち、思わぬところで火の手が上がった。
私も敵王を攻め、間接的に自陣を受ける。以下も危ないところがあったが、私の辛勝となった。
対局後は、植山七段と中井女流六段が加わっての感想戦となった。これも懐かしい光景である。私たちクラスの将棋に口を挟んでもらえるとは、ありがたいことだと改めて思う。
四者による検討では、☗7三角(☗6五歩)の決戦は、先手の攻めが無理気味、との結論になった。しかし実戦的には難しかった、というのが実感である。
小休止していると、この日手合い係の大庭美夏女流1級から、3月13日に行われる「スプリングトーナメント」の案内をいただいた。
今年からLPSAは、毎月1回、休日にトーナメント戦を行うようだ。今回の審判棋士は島井女流初段。私は参加の予定はないが、島井女流初段に
「お待ちしてまーす」
と言われ、ちょっとグラッときた。
次は新潟から出張の方と対局。あとで聞いたのだが、新潟氏はこのブログを読んでくれているという。ありがたいことである。
新潟氏の星を見ると、指導対局や一般対局などで5連勝中だ。棋力は「初段」とあるが、それは過小申告だろう。もっとも「段位の過小申告」はサロンの伝統で、金曜サロンでは私たち会員のほとんどが、全国の標準的な棋力よりひとつ低い段位を申告していた、という笑い話がある。
とりあえず私が角を落として対局。しかし新潟氏の攻めが鋭く、困った。
☗6六角☗7六飛☗8七歩☗9六歩☗9九香 持駒・歩2、☖7三桂☖7四歩☖8二飛☖8五歩☖9一香☖9四歩
の局面で、☗9五歩が好手。やむない☖同歩だが、☗9二歩が次善手だった。ここは☗9四歩と垂らし、☖8三飛☗9五香☖9二歩☗9六飛で決まっていた。
ただし☗9二歩☖同飛のあとも、☗9三歩☖6二飛に☗9五香と走れば、下手の攻めが通っていた。
しかしこれで下手が不利になったわけではない。このあとも新潟氏快調の攻めが続いたが、最後は新潟氏が秒読みに追われ、これも私の辛勝となった。
いやはや勝つには勝ったが、冷や汗をかいた。新潟氏といつもこんな将棋ではたまらぬ。私は大庭女流1級に、新潟氏の二段昇段を進言した。
トーナメント戦も終了。時間も午後9時を回った。私たちも帰ろうとすると、島井女流初段が、
「大沢さん、また(次回)」
とわざわざ声を掛けてくれた。
かっ、かわいい…!! いや、この一言は利いた。…ああっ…こ、この瞬間、ファンランキングの、順位が、入れ替わった…!!
(つづく)
コメント (4)
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