今朝見た夢を記しておく。私は俳優の堺雅人とゲームをしていた。東京メトロの任意の2路線を選び、その駅名を交互に当てるというものだった。
2路線のうちのどちらかを当てられればOK。当たったらその路線を最大5駅進めて、相手はその駅を答える、というものだった。
ゲーム参加は2人のみでほかに見物人がもう一人いたが、それは分からない。
夢の中では堺雅人が滅法強く、正解後にマイナーな駅に駒を進めるので、私は全然分からない。
完敗したところで目が覚めた。
◇
22日に新橋での竜王戦解説会を見終わった後、私とOk氏、Kaz氏はぐずぐずしていた。
結局Kaz氏の意見を摂り、私たちは「将棋が指せる食事処」に行くことにした。
夜の新橋を歩くのは久しぶりで、私はサラリーマンになった気分だ。
飲んべえのOk氏は我慢ができず、カバンから缶ビールを取りだしてグビッとやっている。最近は蕨で宴会将棋をやっていないが、再開してもらいたいと思う。
食事処は駅から少し離れていて、とある雑居ビルにあった。表には「樹林」という看板が出ていた。Ok氏はもう1本飲んでいきたいとのことで、後から入店するという。
「樹林」は2階にあり、私とKaz氏は階段を上がりながら「食事をしながら将棋を指すなら、さんざん飲み食いして2,000円前後だったジョナサンはよかったね」という思い出話をした。まったく、Kun氏がよく語っていたが、ジョナサン駒込店はホントに「将棋の聖地」だった。
ドアの前には夜10時まで営業、の但し書きがあった。Kaz氏の話では、席料は1,500円とのことだった。
ドアを開けると、左右2列に盤が置かれほぼ満席、ほとんどの客が囲碁を打っていた。私は帰りたかったが、席主と思しき人が入口手前に3人席をこしらえてくれた。
私は着座して周りを見るが、これはふつうの囲碁将棋サロンである。一応食事メニューはあったが、食事を摂っている客はなく、私のイメージは大きく崩れた。
食事メニューは豊富だったが、相応の値段だったが注文するのをやめ、私とKaz氏はドリンクを頼んだ。しかしこれも失敗で、お茶はセルフサービスの無料だったから、これで済ませばよかった。
ともあれ対局である。振ってもらって私の後手。Kaz氏の横歩取り志向で、▲2四同飛まで。ここで△2三歩が私の好きな手だ。
Kaz氏はもちろん▲3四飛と取り、私は角を換わって△2五角。ここで▲3六飛がイヤだったが、Kaz氏は定跡通り▲3二飛成。ここで先崎新手の△3二同飛もあったが、私は△同銀と応じた。
Kaz氏は角成りを防いで▲3八銀。ここで私は誤算に気付いた。
本譜は△3三銀▲1六歩△4四歩。実はこの手で△1四歩と突き、▲3五金に△1六角という手を見たのだが、それはさすがに無理。それならこの局面に誘導すべきではなかった。
以下数手進んで第1図。
第1図以下の指し手。▲3四金△同角▲同角△3三金▲5六角△3五銀▲6三角(第2図)
囲碁客には女性が多い。というか、女性のほうが多い。将棋がどんなに頑張っても囲碁に勝てないもの、それは女性のプレイヤー人口だろう。
局面は▲2四歩と打ち捨て、△同銀まで。ここで▲3四金が厳しかった。次に▲2三金があるので私は△同角と取るよりない。▲同角にもったいないようだが△3三金と打った。ここ、形は4三だが、2三の地点も補強したかった。
「6一金が(タダ)…」とKaz氏がつぶやく。
「3一飛がいる」
「アッ…。失礼しました」
むかし芝浦サロンで某氏と似たような局面になり、某氏が▲6一角成とやったことがあった。本局もKaz氏が黙って金を取ってくれれば、私も駒損を取り返すことができたのだが…。
ともあれ▲5六角に△3五銀となり、いろいろあったが私の1歩得。これは十分になったと思った。
第2図以下の指し手。△5二金▲8三角成△6三金▲8二馬△同銀▲5二飛△4二角▲8二飛成△2八角▲3四歩△同金▲5二竜△1九角成▲4三銀(投了図)
まで、49手でKaz氏の勝ち。
Ok氏が入店して、私たちの横に座っている。
▲6三角には△3六歩として退路を塞ぎたいが、▲2七銀で無効。そこで△5二金と角に当てたが、Kaz氏は「こういう席だから…」と▲8三角成とやった。
大野教室のリーグ戦なら▲2七角成だが…の意だろうが、これが決め手級の一着だった。繰り返すがKaz氏、会心の一手だろう。私は1秒も考えておらず、ここで負けを覚悟した。
▲5二竜に受けもないので△1九角成。Kaz氏は「急転直下…」とつぶやいて▲4三銀と打った。これで私は投了。
感想戦。
「▲6三角に△3六歩がイヤでした」
「それは▲2七銀があるでしょ」
「そこで△6二金で…」
「あっ!!」
これで角が死んでいる。以下の検討では、▲3六銀△6三金▲3五銀△5四金▲3四銀打△4五歩▲同銀△5五金(参考図)で後手十分。
最近実戦から遠ざかっているとはいえ、▲2七銀に△6二金ぐらいは読まないといけない。おのれの弱さが情けなかった。
(つづく)
2路線のうちのどちらかを当てられればOK。当たったらその路線を最大5駅進めて、相手はその駅を答える、というものだった。
ゲーム参加は2人のみでほかに見物人がもう一人いたが、それは分からない。
夢の中では堺雅人が滅法強く、正解後にマイナーな駅に駒を進めるので、私は全然分からない。
完敗したところで目が覚めた。
◇
22日に新橋での竜王戦解説会を見終わった後、私とOk氏、Kaz氏はぐずぐずしていた。
結局Kaz氏の意見を摂り、私たちは「将棋が指せる食事処」に行くことにした。
夜の新橋を歩くのは久しぶりで、私はサラリーマンになった気分だ。
飲んべえのOk氏は我慢ができず、カバンから缶ビールを取りだしてグビッとやっている。最近は蕨で宴会将棋をやっていないが、再開してもらいたいと思う。
食事処は駅から少し離れていて、とある雑居ビルにあった。表には「樹林」という看板が出ていた。Ok氏はもう1本飲んでいきたいとのことで、後から入店するという。
「樹林」は2階にあり、私とKaz氏は階段を上がりながら「食事をしながら将棋を指すなら、さんざん飲み食いして2,000円前後だったジョナサンはよかったね」という思い出話をした。まったく、Kun氏がよく語っていたが、ジョナサン駒込店はホントに「将棋の聖地」だった。
ドアの前には夜10時まで営業、の但し書きがあった。Kaz氏の話では、席料は1,500円とのことだった。
ドアを開けると、左右2列に盤が置かれほぼ満席、ほとんどの客が囲碁を打っていた。私は帰りたかったが、席主と思しき人が入口手前に3人席をこしらえてくれた。
私は着座して周りを見るが、これはふつうの囲碁将棋サロンである。一応食事メニューはあったが、食事を摂っている客はなく、私のイメージは大きく崩れた。
食事メニューは豊富だったが、相応の値段だったが注文するのをやめ、私とKaz氏はドリンクを頼んだ。しかしこれも失敗で、お茶はセルフサービスの無料だったから、これで済ませばよかった。
ともあれ対局である。振ってもらって私の後手。Kaz氏の横歩取り志向で、▲2四同飛まで。ここで△2三歩が私の好きな手だ。
Kaz氏はもちろん▲3四飛と取り、私は角を換わって△2五角。ここで▲3六飛がイヤだったが、Kaz氏は定跡通り▲3二飛成。ここで先崎新手の△3二同飛もあったが、私は△同銀と応じた。
Kaz氏は角成りを防いで▲3八銀。ここで私は誤算に気付いた。
本譜は△3三銀▲1六歩△4四歩。実はこの手で△1四歩と突き、▲3五金に△1六角という手を見たのだが、それはさすがに無理。それならこの局面に誘導すべきではなかった。
以下数手進んで第1図。
第1図以下の指し手。▲3四金△同角▲同角△3三金▲5六角△3五銀▲6三角(第2図)
囲碁客には女性が多い。というか、女性のほうが多い。将棋がどんなに頑張っても囲碁に勝てないもの、それは女性のプレイヤー人口だろう。
局面は▲2四歩と打ち捨て、△同銀まで。ここで▲3四金が厳しかった。次に▲2三金があるので私は△同角と取るよりない。▲同角にもったいないようだが△3三金と打った。ここ、形は4三だが、2三の地点も補強したかった。
「6一金が(タダ)…」とKaz氏がつぶやく。
「3一飛がいる」
「アッ…。失礼しました」
むかし芝浦サロンで某氏と似たような局面になり、某氏が▲6一角成とやったことがあった。本局もKaz氏が黙って金を取ってくれれば、私も駒損を取り返すことができたのだが…。
ともあれ▲5六角に△3五銀となり、いろいろあったが私の1歩得。これは十分になったと思った。
第2図以下の指し手。△5二金▲8三角成△6三金▲8二馬△同銀▲5二飛△4二角▲8二飛成△2八角▲3四歩△同金▲5二竜△1九角成▲4三銀(投了図)
まで、49手でKaz氏の勝ち。
Ok氏が入店して、私たちの横に座っている。
▲6三角には△3六歩として退路を塞ぎたいが、▲2七銀で無効。そこで△5二金と角に当てたが、Kaz氏は「こういう席だから…」と▲8三角成とやった。
大野教室のリーグ戦なら▲2七角成だが…の意だろうが、これが決め手級の一着だった。繰り返すがKaz氏、会心の一手だろう。私は1秒も考えておらず、ここで負けを覚悟した。
▲5二竜に受けもないので△1九角成。Kaz氏は「急転直下…」とつぶやいて▲4三銀と打った。これで私は投了。
感想戦。
「▲6三角に△3六歩がイヤでした」
「それは▲2七銀があるでしょ」
「そこで△6二金で…」
「あっ!!」
これで角が死んでいる。以下の検討では、▲3六銀△6三金▲3五銀△5四金▲3四銀打△4五歩▲同銀△5五金(参考図)で後手十分。
最近実戦から遠ざかっているとはいえ、▲2七銀に△6二金ぐらいは読まないといけない。おのれの弱さが情けなかった。
(つづく)