一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

新橋で将棋(後編)

2016-11-28 00:06:09 | 将棋雑記
次はKaz氏対Ok氏である。手合いはKaz氏の飛車落ち。Ok氏は右四間飛車と定跡通りに進める。
対してKaz氏は△3三角と、やや変化した。私は一度も指したことはないが、これもある手である。

第1図以下の指し手。▲4五歩△同歩▲3三角成△同桂▲4五桂△同桂▲同銀△4四歩(第2図)

第1図から▲7七角~▲8八銀~▲8六歩~▲8七銀と待つ手もあるが、Ok氏は▲4五歩と仕掛けた。
ただ、△同歩に▲3三角成はどうだったか。単に▲同桂と取り、△8八角成▲同銀と、手順に銀を上げた方がよかったと思う。
Ok氏、桂を換わって、△4四歩に次の手は…。

第2図以下の指し手。▲5六銀△3七角▲3五歩△4八角成▲同金△3五歩▲1六角△2九飛▲3三歩△4二金左▲4三角成△同金右▲3二歩成△同金▲4一角△4二金寄▲6三銀△8二玉▲2三角成△7一桂▲7五桂△8五角▲8六歩△6三角▲同桂成(第3図)

壁を見上げると、将棋棋士の色紙が数点掲げられてある。席主も将棋に力を入れてはいるのだが、客が私たちだけではどうしようもない。これでは東十条のサロンと同じだ。
第2図で、私だったら▲5六銀と引くが、Ok氏は考えている。そこで私も考え直したら、ここで▲4四同銀はあるんじゃないか? 以下△同銀右に▲5六桂と打ってどうか。
以前蕨の宴会将棋で似た局面になった時、植山悦行七段がこの順を指摘したことがある。その席にOk氏もいたと思うが、憶えているだろうか?
Ok氏は▲5六銀。やはり引いたか。
続く△3七角にもOk氏は少考。ここはノータイムで▲4九飛だろうに、何を考えてるんだと訝ったら、Ok氏が▲3五歩と突いたのでズッコケた。
ここで飛車を渡したらダメだ。
Ok氏のネライは▲1六角で、平手戦ならよさそうな手だが、さして利いているとは思えない。Kaz氏が相手では余されてしまうだろう。
以下の攻めもいかにも強引で、第3図は下手敗勢。ここで上手に決め手があったのだが…。

第3図以下の指し手。△6三同桂▲4九歩△1九飛成
以下、Kaz氏の勝ち。

第3図でKaz氏は△6三同桂と取ったが、△8七銀▲同玉△7九飛成があった。これが金桂両取りで、下手収拾がつかない。
本譜はOk氏の▲4九歩がいい粘りで、勝負が長引いた。
Kaz氏は△1九飛成と取り、△4六香を狙う。本譜もそれが実現し、Ok氏も▲4七銀打と抵抗したが、最後は押し切られた。終わってみればKaz氏の快勝だった。
感想戦では、私が第2図での▲4四同銀、第3図での△8七銀を主張した。
まず▲4四同銀は、△同銀直▲5六桂△5五銀打でむずかしい形勢。ただ銀が入れば▲4一銀もあるし、指す価値はあったようだ。
また△8七銀は、Kaz氏があまり同意しなかった。

ここでもう帰ってもいいと思うのだが(ブログを書きたいのだ)、一公―Ok戦も指さねばならないらしい。それで、私の二枚落ちで指すことになった。
Ok氏は定跡を忘れてしまったようで、4筋の歩を伸ばしたはいいが、3筋の歩は突かず、▲4八飛と回った。まあこれも悪くはないが、定跡は▲3八飛からの二歩突っ切りや、▲5八飛の銀多伝を教えている。
もっとも私の指し方も雑だった。△5三銀を△6四銀と繰り出し、△6五銀から1歩を掠めたものの、その後の進退がむずかしい。案の定、△7五銀形の時に▲6五歩と角道を通され、この歩を取れないのは情けなかった。
本譜はOk氏の緩急自在の指し回しが光った。私は△4九銀と▲5八金に掛ける。しばらく放って味を持たせていたら▲6八金と逃げられた上、△4七歩成に(△5八とを防いで)▲5九歩と打たれ、負けを覚悟した。
Ok氏、前局の▲4九歩といい、ずいぶんと渋い手を憶えた。
以下は手堅く指されて完敗。とりあえず投了図だけ掲げておこう。

Ok氏はかなり強くなった。…いや私が弱くなったのか。

時刻は9時にならんとしている。明日(23日)は休みだしブログがなけりゃもう一局指していくのだが、私も連敗しているし、意気も上がらない。2人を説得して、これで散会とした。
帰り際、Kaz氏が席主に聞いていたが、「樹林」としては、今後は将棋棋士を招んでの将棋会も予定しているという。
個人的にも、今後将棋コーナーが増えてくれることを願う。
コメント
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