アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(6月12日)は、千葉市内で某企業のメンタルヘルス研修を8:45~17:00に行っていました。
参加者は25名、全員男性の管理者です。
研修が終わりに近づくにつれ、勇気づけを最後に持っていったためか、受講者がパワーでみなぎりました。
さて、自分の感情を洞察する方法の3回目です。
今までは、自分の感情を洞察する私なりの切り口のポイントを次の4つだとしてお伝えしています。
1.陽性・陰性のどちらの感情か
2.時間軸はどうか―過去・現在・未来のどこに向かうか
3.心理的距離は
4.目標と現状のギャップはどのようであるか
今回は、3.の心理的距離について書きます。
アドラーは『性格の心理学』で感情を(1)人と人とを分離させる感情と(2)人と人とを結びつける感情、の二つに区分し、前者の筆頭を怒り、後者のそれを喜びとしています。
しかし、TPOによっては、反対になることも述べています。
例えば、他人の不幸を喜ぶ気持ちがあり、それが不適切な場所に現れると、本来人と人とを結びつける感情であるはずの喜びが人と人とを分離させる感情になってしまいます。
アドラー心理学では、人と人とを結びつける感情である喜びにつながる笑いとユーモアを重視しています。
アドラーの通訳を務め、アドラーから「マイ・サン」と言われていたW.B.ウルフは、『どうすれば幸福になれるか』の下巻第7章「訓練―夢、ユーモア、哲学」の「ジョークの精神力動」の部分で、「笑えば世界は君とともに笑い、泣けば君は一人で泣くのだ」という古いことわざを紹介し、「ユーモアは、文明人が孤独から自分たちの身を守るための最も重要な考案物」だとし、次のように書いています。
笑いとユーモアのセンスを養うことは、よい人生のためのすばらしい訓練である。自分自身と仲間の人を結びつけるためには、なごやかでユーモラスなパーソナリティを養うのが一番である。かなりの安心感と達成感を持っている人だけが、笑うゆとりがある。
勇気とよいユーモアは、よい人生のためのビタミンである。
今回は、人と人とを結びつける感情と、人と人とを分離させる感情を心理的距離として捉えて感情を洞察するポイントとしました。
◆「感情のコントロール法」セミナーを次のとおり開催します。
自分の感情とのつき合い方が楽になります。
日 時:6月21日(土)9:30~17: 30
会 場:ヒューマン・ギルド研修室
受講料:プレミアム会員18,000円+消費税(計19,440円) 、一般21,000円+消費税(計22,680円)
*今後自分の感情を洞察するのに役立つ資料がついています。
お申し込み:ヒューマン・ギルドのホームページの「感情のコントロール法」セミナー をご覧の上、「申し込みフォーム」から
<お目休めコーナー> 6月の花(12)
(クリックしてね)