付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ブック×マーク!」 桧山直樹

2009-06-03 | 本屋・図書館・愛書家
「ぶっちゃけて言うとね、受験勉強の大半は、いい大学、いい就職のために必要だけれど、いったん社会に出ちゃえば、実は何の役にも立たないわ。若いうちに本当にしておくべきなのは、受験勉強よりも、いい本を読んでおくことなのよ」
 現国教師の弓削美幸先生の言葉。
 確かに研究職にでも就くか教師にでもならない限り、勉強の内容よりも、指示に従い作業することができるというスキルの方が重要な気がします。自分の場合は、大学に入ってから身につけた「論文を書くテクニック」が実社会に出てから重宝した気がします。

 なんの取り柄もない高校生の菅原真だが、その読解力の無さにあきれ果てた教師から高校2年にもなって読書感想文の宿題を与えられてしまう。だが、やる気のないままふらふらと帰宅の途についていた真は、いつの間にか奇妙な図書館に紛れ込んでいた……。

 本を通じて別世界に行くというと、『マジック・ツリーハウス』みたいな話かと思ったら少し違いました。
 1冊の本はそれ自体が1つの世界。それぞれが異世界のようなものだけれど、中には現実世界を浸食してしまうような強い力を持つ本「異界本」というものが存在する。そこで異界図書館に選ばれた4人の美少女が司書として、異界本の回収やそれによって混乱した世界の修復にあたっているが、5人目のメンバーに選ばれたのは、本を読まない少年だったという話。
 本は読まないヤツなんか野蛮人といわれているけれど、仕方がないよねえ。主人公が本を読まなくなった理由を思い出すあたりの展開はちょっと唐突かな。

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コメント
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