
リプレイというのは、そのゲームシステムを使ったプレイの様子を記録したもの。これがあるかないかで初心者の取っつきやすさが違います。テーブルトークRPGが日本に入ってきた当初は、戦闘レベルのシミュレーション扱いでしたから、ゲーム雑誌『シミュレイター』に掲載されていた「ローズ・トゥ・ロード」のプレイ記録である「七つの祭壇」で愉しく遊ぶ様子が知られるまでは、もっと殺伐としたものばかりだったのです。
その頃のいちばんの問題と言えばPK。
4人パーティーでダンジョンに挑む……はずが、その入り口で盗賊が他の仲間を後ろから撃ち殺して金品を奪って終了。RPGは何をしてもいいゲームだというし、危険な迷宮に潜るより手っ取り早く安全に稼げるし、盗賊のロールプレイとして間違っていないのだから、そうして何か悪い?
これをいかに否定するのかが大問題だったわけで、リプレイの役割は重要です。こういう遊びだよと理解している人間が、マスターにもプレイヤーにもいなかった時代の話です。
あるいは町までの何キロかを草原の中を歩いて行くのに1mごとに警戒宣言しないとあっと言う間に罠にかかったり獣に襲われたり。話はぜんぜん進まないし、愉しくない(徹夜で酒が入っていた場合は笑えます)。
これをいかに愉しく面白く改良していくかが、TRPGのシステムの歴史みたいなもんです。
さて、システムは基本的に冒険企画局の定番システム「サイコロフィクション」。いわば枯れたシステムなので、簡単明快でプレイしやすさには問題なし。
ただ、本の中にはサマリーとかキャラシートとかキャラシートの記入見本とかが入っていないので、他のシリーズを知らないと戸惑います。同じシリーズの『ブラッド・クルセイド』とか『ブラッドムーン』はオフィシャルサイトにサマリーとかキャラクターシートのPDFがあるけれど、艦これはまだありませんね?(2014/04/26)
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