いままでほとんど直線だった道が右に緩やかに弧を描く。ちょうど弓形で、弧の部分が本通りとなり、車の往来をわざと迂回させている。弦に相当する道に入るには車では少々入りにくい。当然に自転車はその様な道はおかまいなしであるが、その道は車が殆ど通らないので、走りながらでも一息つけるのが嬉しい。
何故迂回しているのか。走って判ったことだが、これまでの直線道路と違って、道の両側には旧街道の趣の有る建物がそこここに並び、街道筋の様相を呈している。これはいい。ここを守る為に迂回させているのだろう。粋なはからいだと思いたくなる。
この地は加茂である。この様にして道路も臨機応変に取り付けたがよかろう。古いものを切って捨てる現代の風潮に反省を促す好材料の様に思える。
だだぴっろい平野の中にぽつんと大事にとっておいたものだろう。700m~800mは続いている。車が殆どと言って良いほど走ることもなく、この地の住民だけの生活道路になっているのである。犬や猫が日の光を避け、日陰で泥の様に眠っている。自転車でその傍らを走り抜けても微動だにしない。まるでここだけ時間が止まっているかのようだ。ここだけ空気が澄んでいる様な気がしてならない。通り抜けてしまえばなんのことはないのだけれども、この加茂の地に感心しつつ、現代を更に北上する。ようやく身体も慣れてきたのだろう、ペダルが軽い。[続く](写真:近江八幡市 八幡堀と我愛車)
何故迂回しているのか。走って判ったことだが、これまでの直線道路と違って、道の両側には旧街道の趣の有る建物がそこここに並び、街道筋の様相を呈している。これはいい。ここを守る為に迂回させているのだろう。粋なはからいだと思いたくなる。
この地は加茂である。この様にして道路も臨機応変に取り付けたがよかろう。古いものを切って捨てる現代の風潮に反省を促す好材料の様に思える。
だだぴっろい平野の中にぽつんと大事にとっておいたものだろう。700m~800mは続いている。車が殆どと言って良いほど走ることもなく、この地の住民だけの生活道路になっているのである。犬や猫が日の光を避け、日陰で泥の様に眠っている。自転車でその傍らを走り抜けても微動だにしない。まるでここだけ時間が止まっているかのようだ。ここだけ空気が澄んでいる様な気がしてならない。通り抜けてしまえばなんのことはないのだけれども、この加茂の地に感心しつつ、現代を更に北上する。ようやく身体も慣れてきたのだろう、ペダルが軽い。[続く](写真:近江八幡市 八幡堀と我愛車)