山口瞳 昭和59年 新潮社
さきおとといのこと、仕事のついでに、以前いた職場に寄ったんだけど、ふと気づいて、この本を取り返してきた。
この本は、当時後輩たちに「必読書」と言って、ご自由にお読みくださいとばかりに、古本屋で買ったのを置いてきたもの。
「ちょっと、また読みたくなったんで、貸して」って言って今回持ってきちゃったんだけど、たぶん返さないな、これで
言わずと知れた、全国の地方競馬場を行脚した、著名な書です。
当時は、二十七カ所だっていうんだけど、いまはそんなに数ないし。
古いよぉ、これ。刊行は昭和59年だけど、雑誌発表されたのは、昭和56年から昭和58年だから。
(連載は『旅』と『小説新潮』にまたがってるらしい。)
笠松のところに、>鞍上は、笠松の福永洋一と称される二十一歳の安藤勝己ってあるくらいだし。
当時のアンカツさんは、地元の関係者によれば、>「だけど、中央へ行ったら、凄い人気になるでしょうね。なにしろ、おぼこいで」だそうで。(おぼこいは、可愛い顔をしているの意。)
どうして山口瞳の綴る競馬の話がおもしろいかっていうと、その座談会のあとに、結論として「競馬必勝十カ条」というのがあるんだが。
これが、(1)馬券を買わない (2)思いきって買う (3)強い馬が勝つ (4)儲けるならば本命党 (5)逃げ馬買うべし (6)競馬は単勝式 (7)競馬に定跡なし (8)他人の意見を聞かない (9)競馬新聞は一紙だけ (10)朝食をシッカリ食べる というものである。
“馬券を買わない”って ここまで悟ってるひとの書くものだから、押しつけがましいところがなくて、いい。
(ことあるごとに「俺はすごい」とか言いたがる人が多いしね。余談だけど、ブログに手を染めるようになって、私が最初に驚いたのは、何故にインターネット上でひとはこれほどまでに自分の競馬予想を披露したがるのか?ってことだった。)
コンテンツは以下のとおり。
1 笠松のおぼこい乗り役たち
2 水沢競馬、北国の春はまだ
3 姫路、紀三井寺は玄い客ばかり
4 道営横断三百哩 (←北見、旭川)
5 東京ギャンブル大環状線 (←川崎、船橋、大井、浦和)
6 園田競馬場に秋風が吹く
7 萩すすき、上山子守歌(ララバイ)
8 福山皐月賞、都鳥君奮戦記
9 佐賀競馬場のゲッテンツウたち
10 盛岡競馬、東北新幹線試乗記
11 益田競馬場、夏時雨
12 名古屋土古の砂嵐
13 大歩危小歩危、満月旅行(フルムーン) (←高知)
14 冬木立、宇都宮競馬場
15 近くて遠きは足利競馬
16 寒風有明海、御見舞旅行 (←荒尾)
17 高崎競馬、サクラチル
18 金沢競馬、アカシヤの雨
19 中津競馬、恩讐の彼方
20 燕三条見徳談義
21 旅の終りの帯広、岩見沢
ちなみに、あとがき代わりに巻末座談会があるんだけど、そこで挙げられている、山口瞳のベスト3は旭川、金沢、川崎、ワースト3は三条、中津、高知。
私が行ったことないのは、北見(2006年まで、ばんえいのみ)、帯広、岩見沢(平地は1997年まで、ばんえいは2006年まで)、三条(2001年まで)、足利(2003年まで)、紀三井寺(1988年まで)、益田(2002年まで)、中津(2001年まで)。
さきおとといのこと、仕事のついでに、以前いた職場に寄ったんだけど、ふと気づいて、この本を取り返してきた。
この本は、当時後輩たちに「必読書」と言って、ご自由にお読みくださいとばかりに、古本屋で買ったのを置いてきたもの。
「ちょっと、また読みたくなったんで、貸して」って言って今回持ってきちゃったんだけど、たぶん返さないな、これで
言わずと知れた、全国の地方競馬場を行脚した、著名な書です。
当時は、二十七カ所だっていうんだけど、いまはそんなに数ないし。
古いよぉ、これ。刊行は昭和59年だけど、雑誌発表されたのは、昭和56年から昭和58年だから。
(連載は『旅』と『小説新潮』にまたがってるらしい。)
笠松のところに、>鞍上は、笠松の福永洋一と称される二十一歳の安藤勝己ってあるくらいだし。
当時のアンカツさんは、地元の関係者によれば、>「だけど、中央へ行ったら、凄い人気になるでしょうね。なにしろ、おぼこいで」だそうで。(おぼこいは、可愛い顔をしているの意。)
どうして山口瞳の綴る競馬の話がおもしろいかっていうと、その座談会のあとに、結論として「競馬必勝十カ条」というのがあるんだが。
これが、(1)馬券を買わない (2)思いきって買う (3)強い馬が勝つ (4)儲けるならば本命党 (5)逃げ馬買うべし (6)競馬は単勝式 (7)競馬に定跡なし (8)他人の意見を聞かない (9)競馬新聞は一紙だけ (10)朝食をシッカリ食べる というものである。
“馬券を買わない”って ここまで悟ってるひとの書くものだから、押しつけがましいところがなくて、いい。
(ことあるごとに「俺はすごい」とか言いたがる人が多いしね。余談だけど、ブログに手を染めるようになって、私が最初に驚いたのは、何故にインターネット上でひとはこれほどまでに自分の競馬予想を披露したがるのか?ってことだった。)
コンテンツは以下のとおり。
1 笠松のおぼこい乗り役たち
2 水沢競馬、北国の春はまだ
3 姫路、紀三井寺は玄い客ばかり
4 道営横断三百哩 (←北見、旭川)
5 東京ギャンブル大環状線 (←川崎、船橋、大井、浦和)
6 園田競馬場に秋風が吹く
7 萩すすき、上山子守歌(ララバイ)
8 福山皐月賞、都鳥君奮戦記
9 佐賀競馬場のゲッテンツウたち
10 盛岡競馬、東北新幹線試乗記
11 益田競馬場、夏時雨
12 名古屋土古の砂嵐
13 大歩危小歩危、満月旅行(フルムーン) (←高知)
14 冬木立、宇都宮競馬場
15 近くて遠きは足利競馬
16 寒風有明海、御見舞旅行 (←荒尾)
17 高崎競馬、サクラチル
18 金沢競馬、アカシヤの雨
19 中津競馬、恩讐の彼方
20 燕三条見徳談義
21 旅の終りの帯広、岩見沢
ちなみに、あとがき代わりに巻末座談会があるんだけど、そこで挙げられている、山口瞳のベスト3は旭川、金沢、川崎、ワースト3は三条、中津、高知。
私が行ったことないのは、北見(2006年まで、ばんえいのみ)、帯広、岩見沢(平地は1997年まで、ばんえいは2006年まで)、三条(2001年まで)、足利(2003年まで)、紀三井寺(1988年まで)、益田(2002年まで)、中津(2001年まで)。