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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?

2011-01-05 20:20:34 | 読んだ本
梅田望夫 2010年 中央公論新社
副題は「現代将棋と進化の物語」
著者は『ウェブ進化論』とかで有名な、えーと、なんでしょう、経営コンサルタントでいいのかな?
前作『シリコンバレーから将棋を観る』にひきつづく将棋論。
なんでシリコンバレー在住で、IT関係が専門のひとが、そんなに将棋に関する本を続けて出すかっていうと、本作のなかにいわく
ある対象に惹かれ、でもその素晴らしさが広く知られていなかったり、構造の複雑さゆえに一般にあまりその魅力が認識されていないとき、この手で何とかしてみたいと、いつも心がうずく。自分が面白い、楽しいと感ずる気持を、1人でも多くの人に伝えたいと思って、居ても立ってもいられなくなる。そして文章を書く。
ってことらしい。
こういうファンを持てた業界は幸運だと思いますね。
で、本書は2009年から2010年にかけて、著者の書いた観戦記をもとに、その後、関係者にインタビューした解説とをセットにして、5局のタイトル戦を題材に、将棋の魅力を語っています。
そして、その中心には、どうしても羽生名人がいるんだけど。
昔から、羽生名人は相手がミスをして、自分の勝ちが決まると、ため息をつく、って言われてるんだけど、そんな感じのことも改めて書かれてます。
そんな、両者最善を尽くして真理を究めることが勝ち負けを決めることより楽しい、っていう羽生独特の感覚、ほかのひととはちょっと違う、不思議なもんです。
コメント
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