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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

散歩もの

2011-01-16 20:58:39 | マンガ
原作・久住昌之 作画・谷口ジロー 2009年 扶桑社文庫版
こないだっからの続き、『孤独のグルメ』と同じコンビによるマンガ。
散歩を「意味無く歩くことの楽しみ」と考えている主人公が、散歩するだけ。
…ったら、それだけの話。しかし、『孤独のグルメ』同様、それがたまらなく心地よいです、読んでて。
原作者の久住昌之のあとがきに、このマンガのための散歩の決めごとが書いてあって。
(1)調べない
(2)道草を食う
(3)ダンドらない
ってことなんだけど、「調べない」は、大事だと思う。
いまの時代、なんでも「○○ガイド」「○○マニュアル」なんてものが、本ぢゃなくてもインターネット上にも氾濫しちゃってるんで、どっかに行こうとして行ってみると、ガイドブックの追体験になっちゃう恐れがある。
なんも事前の調べをしないで、自分で発見してくこと、大事だと思う。予期せぬことが起こることを、楽しめるようにならなきゃね。
第二話のネームにいわく、
「テレビや雑誌で 見た場所へ 出かけていく 散歩は
 散歩ではない 
理想的なのは 『のんきな迷子』
 なんちゃってね」
っていうんだけど、まさに、そのとーり!
「通販生活」という季刊誌に、2年(=8回)、一回8ページという短い連載を集めたこの本だけど、いつものことながら、谷口ジローの絵は、そんな短くても、すごく濃い。
コンテンツは
第一話 エジソン電球
第二話 品川の雪駄
第三話 古絵本
第四話 ヒッピー祭り
第五話 真夜中のゴーヤ
第六話 犬と軟球
第七話 ハーモニカ横町
第八話 目白のかき餅
これに「散歩ものの原作作業 あとがきにかえて」と、各話の解説になってる「原作うらばなし」がついている。
コメント
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