ローマ人の物語がついに最終回を迎えた。その名も、『ローマ世界の終焉』。
よくもまあ、15年かけて15巻。ご苦労さまでした。個人的には、ローマが国家として登り坂の前半が面白かったが(やっぱり、ローマ帝国といえば、シーザー、クレオパトラ、アウグストゥス)、隆盛を極めた中盤、没落していく後半に興味をお持ちの読者もいるだろう。
ローマ帝国の最後は、劇的というよりは、自然に没落していく感じで、面白みにかけるようにも思う。でも、結構こんな風に没落してくケースの方が実際は多いかもしれない。
没落の主因にフン族の侵入がある。
フン族の揩ェ載っていた。①目的なし、目的地なし。②家も持つことに関心なし。③法律なし。④家族の守り神を持たない。⑤明日の食を確保する考えがない。たぶん騎馬民族だったのだろうが、失うものナシの、破れかぶれの、野蛮な民族だったのだろう。ただ、それとの戦いで滅んだというよりは、熟しきって、中から崩壊したような印象も受ける。
ローマ帝国は、アフリカ大陸北部も支配下に治め、地中海を内海としていたが、崩壊の過程で、その構図も崩壊し、地中海は国境となった。庭を失ったローマはもろかった。
この構図は、他国(例えばUSAにとっての南アメリカ)によりかかった国家は、もろいということを言っているかもしれない。
塩野さんは、日本を代表する女傑だと思う。54歳から、15年かかるプロジェクトを始め、見事完結した。まねしようと思ってもできる人はいるのだろうか。私は、15年に渡って読むのが精一杯だった。
よくもまあ、15年かけて15巻。ご苦労さまでした。個人的には、ローマが国家として登り坂の前半が面白かったが(やっぱり、ローマ帝国といえば、シーザー、クレオパトラ、アウグストゥス)、隆盛を極めた中盤、没落していく後半に興味をお持ちの読者もいるだろう。
ローマ帝国の最後は、劇的というよりは、自然に没落していく感じで、面白みにかけるようにも思う。でも、結構こんな風に没落してくケースの方が実際は多いかもしれない。
没落の主因にフン族の侵入がある。
フン族の揩ェ載っていた。①目的なし、目的地なし。②家も持つことに関心なし。③法律なし。④家族の守り神を持たない。⑤明日の食を確保する考えがない。たぶん騎馬民族だったのだろうが、失うものナシの、破れかぶれの、野蛮な民族だったのだろう。ただ、それとの戦いで滅んだというよりは、熟しきって、中から崩壊したような印象も受ける。
ローマ帝国は、アフリカ大陸北部も支配下に治め、地中海を内海としていたが、崩壊の過程で、その構図も崩壊し、地中海は国境となった。庭を失ったローマはもろかった。
この構図は、他国(例えばUSAにとっての南アメリカ)によりかかった国家は、もろいということを言っているかもしれない。
塩野さんは、日本を代表する女傑だと思う。54歳から、15年かかるプロジェクトを始め、見事完結した。まねしようと思ってもできる人はいるのだろうか。私は、15年に渡って読むのが精一杯だった。