少し距離があるが、寂光院にも行った。行く途中に朧(おぼろ)の清水があった。平家一門の生き残りである建礼門院がおぼろげな月明かりで顔を映したと伝えられる清水だ。寂光院は、壇ノ浦で生き延びてしまった建礼門院が尼となって余生を暮らしたお寺なのだ。
三千院方面に比べ、人影も少ない。
聖徳太子創建と伝えられるが、何といっても、平家の生き残りで、平家一門の菩提を弔う生涯を送った建礼門院でこのお寺は有名になった。ここも、紅葉の季節は美しそうだ。
この灯籠は、秀吉が寄進したと伝えられる雪見灯籠。
池のある庭は、落ち着いた佇まいを見せる。
諸行無常の鐘もある。
本堂は、2005年の再建だ。何と、2000年の不審火で中の仏様もろとも焼けてしまった。焼け焦げた仏像の一部は、隣に展示してある。だから、この建物も、中の仏様もぴかぴか。新たな歴史を歩み始めたばかりなのだ。中で、焼け落ちる前の寺の様子、再建の苦労話なども聞ける。
三千院からは、ちょっと遠いが、平家一門の菩提を弔った建礼門院を偲ぶ寺として、訪れる価値は十分。