
花矢倉のちょっと先に、吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)がある。水の配分をつかさどる神様を祀る。

小さな境内だが、ちゃんと桜も咲いている。

社殿は、桃山時代のもので、豊臣秀頼が再建した。

上千本まで見たので、奥千本もと思って、金峯神社(きんぷじんじゃ)を目指した。しかし、これは、たいへん。道は、単調だし、胸突き八丁みたいな坂道が続く。バスも出ているようなので、体力増進を目的とする向き以外は、バスで登って、下りながら味わった方がいい。
この金峯神社は、奥千本口からさらに少し登ったところにある。小さな神社だが、修験道の修業場にもなっている。藤原道長も参詣したというから、歴史も古い。近くに地図があったが、この道は、熊野の方まで続いている。ここまでだけでもへとへとなのだから、修験の道は、厳しい。

近くに小さな祠があって、源義経隠塔と名付けられている。こんなところまで、落ちのびていたのか。役行者の修業場でもあったようだ。このあたりから、奥千本があるはずなのだが、明らかに桜にはまだ早く、つぼみも膨らんですらいない。
霧も出てきた、上千本以下とは一線を画した、神秘的な雰囲気を漂わせる場所だった。