かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

地方消滅

2015年01月14日 | Books


久しぶりにまじめな本を読んだ。
結構話題になった本だから、読んだ方も多かろう。

元々、896の市町村が消滅するという衝撃的なキャッチフレーズだけが一人歩きした感じがするが、その中身は、そのキャッチフレーズよりも、衝撃的だ。
地方再生、子育て支援など、お題目としては出てくるが、本気で、取り組んでいるのかよくわからない。でもそれなしでは、この日本が足元から崩れていくのを止めることはできない。

最近、首都圏に住んでいる私でさえ、通勤電車の混み方が減ってきたのがわかる。それが地方に至っては、生産人口の減少は当たり前で、老人の数すら減少に転じ、人口減少のスピードは、加速度感を増している。
そして、それを止めるための出生率の回復の施策をとっても、その効果が現れるのは、かなり先。当面は、どんどん人口は減っていく。

人口減少に拍車をかける原因の一つに、東京への一極集中がある。東京は、子育て、生活のコストが高く、その結果、出生率が大都市の中では、日本一低い。そこに人口が集中すれば、日本全体の人口減少に拍車をかけるのは、自明の理だ。これを、東京ブラックホール現象と呼んでいる。

その処方箋としていろいろ挙げられているが、その一つが、地方の大都市を中心に生活圏を確立し、ダムのような役割を果たすことにより、地方から、東京に流れる人口を食い止めるのだ。仙台など、その役割を負わなければならないのだが、ミニ東京になってはいないか?

とにかくやれることを今やらないと、日本の危機は、加速度的に目の前に迫ってくることが、ほぼ確実であることが、本書を読むと、よくわかる。
政府はもちろんだが、国民全体で考えていかなければならない問題だ。
コメント
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