かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

三陸の歴史未来学

2018年03月13日 | Books


本書は、先日、著者の久慈さんの講演を聞いた縁でゲット。
正直ややマニアック。

とにかく三陸に関する逸話を、局地的に掘り起こし、記録した本という感じ。
著者も、忘れ去られつつある三陸に伝わる話を記録に残しておきたかったというから、体系的な堂々とした大著にする気持ちはなかったのだろう。

掘り下げている部分の掘り下げ方は、凄い。元の本か、元の話があるのだろうが、知らない話がたくさん。
義経伝説がこんなに多くあるとは。江戸時代にこんなに一揆が多発していたとは。

読み進むと、三陸の特殊性(江戸や京より、北を向いている)、平泉に象徴されるように独立心が強い、庶民の力が強く、逆に、上に立つ者に恵まれなかった歴史などが、わかってくる。
沖縄ほどではないが、日本とは、一線を画した世界があった。

我が高校の先輩である井上ひさしさんの吉里吉里人も、この三陸の歴史と無縁ではない。
その他にも有名人多数。

東北新幹線ができた今も交通が不便なところで、3.11もあったことから、今後存続が難しい地区も出てくるだろう。
しかし、豊富な海産資源に恵まれた風光明媚な土地柄であり、温故知新で、国おこしを図って欲しい。

コメント
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