本書は、本屋で見つけた。
タイトルが、ピッタリで即ゲット。
やっと読めたが、結構ユニークな本だった。
そもそも弥勒菩薩という名はよく知られているが、その本質が語られることは少ない。
たぶん阿弥陀信仰が強いためと思われる。
本書は、その阿弥陀と弥勒の関係も語られる。
弥勒は、阿弥陀に負けぬ信仰を得ていたようだ。
ところがそのわかりにくさから、阿弥陀信仰が、優勢になった。
阿弥陀は、祈ると、その浄土に行けるが、弥勒は、降りてこられるのを待っていなければならない。
それが、50数億年というから、気の遠くなるような先。
弥勒が、イラン発の仏であること、それが、様々な経路を経て日本へ伝わったこと。
それが、韓国で、体系づけられたものであったことが語られる。
弥勒菩薩と呼ばれる仏像も、定かなものではない。
かつ、ヒンドゥ教との接点も少ない。
独自路線を行って、静かにマイナー化したということか。
チベット仏教では、引き続き高い地位を占める。
弥勒の秘密に迫れるかと思ったが、かえって混迷の中?
仏教は、奥深いとしておこう。