かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

加賀温泉郷

2022年09月11日 | Other Western Japan


加賀温泉郷というと、山代、山中、粟津、片山津を言うようだが、2日目は、内、前の3温泉郷を巡った。
結構、まだ暑かったが、自然、文化、歴史に触れることができた。
まずは、山代温泉の、服部神社。
宿から歩ける所にある。
"はとり"は、機織りから来ているようだが、山代随一のパワースポットだ。

その入口に、魯山人寓居跡があった。
ここでも、焼き物の研究をしたようだ。



次に行ったのが、九谷焼窯跡展示館。
実際、ここで、九谷焼が焼かれていた。
九谷焼は、元々もっと奥で、始まったが、一旦廃れた。
その後、ここ山代で、豊田伝右衛門によって江戸末期に再興され、今に続いている。

窯跡に加え、その跡工程作業場、作品展示室があり、九谷焼の全体像がわかる展示になっている。
紹介された、九谷美陶園にも寄ったが、見事なものである。



九谷焼というと、緑色、黄色を多用した派手なイメージがあるが、赤絵、青花など、様々な取り組みがあることを知った。
特に、赤絵の細かな線は凄い。



また、服部神社の方に戻って、その裏山にある栄螺堂に行ってみた。
栄螺堂というと、福島県のものが有名だが、これは、平成に建てられた展望台とのことである。
この山は、明治時代に、公園として整備され、歩き回れるように整備されている。



この山には、昨日紹介した明覚上人の五輪塔がある。
囲いで全体は、よく見えないが、下から方形(地輪)、円形(水輪)、三角形(火輪)、半月形(風輪)、宝珠形(空輪)によって構成されているという。
鎌倉時代のもので、重文に指定されている。



山代温泉から、粟津温泉にある那谷寺(なたでら)へ向かった。
717年開創という。
当時は、岩屋寺と呼ばれていた。
金堂華王殿は、1990年に再建されたもので、中の十一面観音菩薩もその時に作られたが、立派な像であった。



その奥に、琉美園があるが、ここも、さびれていたものを再興したもの。



三尊石。
阿弥陀三尊のご来迎の姿に似ていることから名づけられた。



奇岩遊仙境にある池。
本寺独特の景観で。



観音浄土浮陀落山を思わせる景観。


上から、見ると、この岩の上に、稲荷社があることがわかる。



一番奥にあるのが、大悲閣(本殿)。
前田利常により、1642年に再建されたという。
重文に指定されている。
本尊の十一面観音は、小振りであったが、その周りを一周するいやわ胎内くぐりができる。



この三重塔も、前田利常の建立。
重文に指定されている。
安定した姿。



芭蕉の句碑。

1689年に訪れ、「石山の 石より白し 秋の風」と詠んだ。
碑は、1843年に建立されたもの。



護摩堂。
これも、前田利常の建立で、重文。



鐘楼も、前田利常による建立で、重文。
袴腰の上部まで石造りになっているのは、珍しいという。



那谷寺を一通り見て、那谷そば。
胡麻豆腐付。
典型的な山菜そばだが、地元のゆるキャラカブッキーがポイント?



那谷寺を後にして、山中温泉へ。
山中温泉には、小3の時に祖母に連れて行ってもらって以来。
こおろぎ橋を見上げるポジションで、写生をしたのを覚えている。
まずは、山中うるしということで、山中うるし座へ。
どちらかというと、漆製品のショップという感じだったが、展示コーナーもある。
この建物の後ろに技術センターがあるそうだが、後継者難という。

ろくろで椀の形を作ってから、完成するまでの行程を示している。



古いうるし塗のお椀の展示。
美しいが、維持するのが難しいため、樹脂製のもどきが普及。
本物は、すたれつつあるのか。



こおろぎ橋付近から、山中温泉を一周。
まずは、長谷部神社。
戦乱のため、一時荒廃した山中温泉を再興したという鎌倉時代前期の武士、長谷部信連を祀る神社。
長谷部信連は、平家物語にもその名が示される鎌倉幕府の御家人。



進むと、国分山医王寺がある。
行基開創という。
薬師如来を祀る他、芭蕉が訪れた際忘れた杖なども残るという。



山の上にあり、山中温泉が一望にできる。



白山神社。
この辺は、白山信仰が盛ん。
ここで、長谷部神社のご朱印もいただいた。



ここから、鶴仙渓に降りて、散策。
黒谷橋は、このエリアでは最も下流にある。
現在の石造りの橋は、昭和10年に架けられたもの。



芭蕉堂。
明治43年に創建。
芭蕉は、「山中や 菊は手折らじ 湯のにおい」と詠んだという。



鶴仙境には、流れの早いところもあり、奥入瀬をちょっと思い出した。



渓谷沿いに大きなホテルが並ぶが、コロナで、そんなに人出が多い感じでもなかった。
やはり、紅葉の季節が最高だろう。



あやとり橋。
小さいころ親にあやとりを習ったが、その中で、一番難しかったのが、橋だった。
この橋のデザインは、草月流家元の勅使河原宏氏が、鶴仙渓を活けるというコンセプトでデザインしたという。



渡っても、こんな感じで、極めてユニーク。
長さ94.7m。



川床。
暑くもなく、寒くもなく、最高だ。
ちょうどここに、小さな滝もあった。



いよいよ終点のこおろぎ橋へ。
紅葉の時期は最高だろうが、駐車場が少なく、車で来ると苦労するかもしれない。



こおろぎ橋は、2019年に架け替えられていて、4代目という。
もうちょっと古いイメージだったので、ちょっと拍子抜けだが、年を経るに連れて、風格も増すだろう。
最後に、ちょっと栢野大杉を拝んで、山中温泉を後にした。



最後は、小松空港近くの安宅住吉神社。
安宅の関には行ったが、神社の方は初めて。
ちょうど、年に一度のお祭りだった。



篝火は、久しぶり。
もしかすると、コロナ明けの久しぶりのお祭りなのかもしれない。



太鼓の練習を開始。



出店も沢山。



そして、その奥にある安宅の関へ。



来る度に立派になっているような気がする。



西陽が美しい。
ということで、ちょっと忙しかったが、加賀温泉郷のメイン部分を一通り回ることができた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする