今日は、好天下ゴルフ。
後半、やや回復した。
グリーンが早くなって、強く打てずに緩みがち。
本書は、書評で見つけて、読んでみた。
果敢な取り組みだが、1500年通しで分析しようとすると、やはりかなり無理が出てくる。
そもそも賃金を受け取って仕事をしていた人の仕事の内容が全く異なり、それを比較しようとしても....
例えば、最初は、写経や、寺社の建設に賃金が支払われていたが、その後、職業の種類が急拡大。
もちろん農業従事者の比率が圧倒的に高く、これは、分析の対象外。
古代には、一旦貨幣経済が導入されたが、ワークせず、物々交換に逆戻り。
その後、渡来銭が流通したが、公的なものではなく、全国統一的に流通したものではなかった。
その他の職業には、猫の蚤取りとか、耳かきとか、怪しげな職種も加わってくる。
しいて言えば、大工の賃金が、比較的長期間比べられるものと言えるかもしれない。
100年単位位で、見れば、興味深い考察も可能だ。
意外と、賃金の上下が少ないが、これは、生活が安定していたというよりは、物価の上下に、賃金があまり連動しなかったというところが真相のようだ。
そのため、金貸しがいた訳だが、その金利は、とんでもなく高い。
海外では、もう少し違う分析法で、賃金の変遷を追う方法が開発されていたが(生活水準倍率報)、それにも限界がある。
日本の賃金の歴史は、渋沢栄一がトレースを初めてからの資料はかなり使えるようだが、これは西洋の手法を生かしたもの。
ということで、興味深い内容だが、賃金の変遷を追うというよりは、それぞれの時代の庶民の仕事と暮らしの様子が垣間見えたという感じ。