かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

MOONAGE DAYDREAM

2023年03月26日 | Music


今日も、予報通り冷たい雨。
ゴルフもキャンセルになったので、急遽、DAVID BOWIEの映画を見に行くことにした。
横浜では、みなとみらいのKino Cinemaでしかやっておらず、桜木町へ。
桜は、満開。



会場は、ミッドスクエアというビルの2階。
1階は、立派な蔦屋だった。
ランドマークでは、このスペース確保は、難しい。



さて、この映画、音楽プロデューサーがトニー・ヴィスコンティということで、すばらしい映画だった。
ドキュメンタリーという感じではなく、BOWIEの音楽、インタビュー、アートなどを通して、BOWIEが何を考え何をしようとしていたか、美しい映像、音響と共に、考えていくような構成。
とにかく変幻自在。
常に、仮面をかぶっていたのか。
居所も、イギリスから、西海岸から、ベルリンと次々と変えた。
世界中を旅し、亜細亜にもよく訪れた。
仏教にも興味を持ち、東南アジアの寺院に訪れた映像も。

観客を喜ばそうというのではなく、自分のやりたいことをやり、観客をついてこさせた。
私の唯一行けたリアリティ・ツアーには全く触れず、切り取り方は、かなり大胆だ。
同じフィルムを繰り返し使ったり、突然の最後にも触れず、フィルムは終わる。
今も永遠に美を追求し続けているという意味だろう。

BOWIEのすばらしさを改めてかみしめた。
最期まで、すばらしいミュージシャン、アーティストだった。
劇的過ぎる生きざまでもあった。



鑑賞後、みなとみらいでランチ。
春の懐石。



生桜付き?



赤レンガ倉庫とマリンタワーの2ショットは、初めて見たような気がする。
ということで、雨のおかげで、思いがけず、楽しい1日を過ごせた。
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JANIS

2023年03月25日 | Music


今日は、打って変わって冷たい雨。
家の近くの桜も寂しそう。
明日のゴルフもキャンセルした。



本BDは、廉価版で買った。
申し訳ないぐらい安い。

元は、1974年のドキュメンタリー映画だったらしいが、見た記憶がないので、日本では公開されなかったかもしれない。
その後、ビデオは出てたが、DVD化されず、本BDが待ちに待ったBD化だったらしい。

画面、音は、クリーンアップされた感じではないが、不可なく見れる。
ほとんど注釈なしで、インタビューや、ライブ、スタジオの録音風景のみで構成されているが、見事に、JANISの人間性に踏み込めているように感じた。

テキサスの田舎町出身。
最初フォークを歌っていたが、ブルースが好きになり、ブルースを歌い出した頃から、保守的なテキサスが嫌いになり、西海岸に移り、1967年突如スターダムに上った。
ブルースは、元々黒人音楽で、彼女の歌唱法も、まさに黒人のものだったので、テキサスでは受け入れられなかった。
有名になってから、テキサスに戻った時のインタビューもあるが、しっくりしない感じがにじみ出ている。
27歳で、亡くなる寸前の映像も残されているが、最後まで、魂で歌っていたことがわかる。
商売っ気抜きで、とにかく歌い続けた。

あの独特のしゃがり声と最初に聞いたのは、ソニーの宣伝用レコードを聴いた中学生の頃だと思うが、白人女性がこんな歌い方をするんだと、強い印象に残っている。
今から考えると、その時は、亡くなった直後だったのかもしれない。
入っていたのは、MOVE OVERだっただろうか(家ひっくり返せば出てくるのだが)。
27クラブと呼ばれ、ブライアンジョーンズ、ジミヘンドリックス、ジムモリソンなどがこの時期、27歳で次々と命を落とした。
いずれも、薬物が原因とされているが、残念なことだ。
誰かのトークイベントで、ウッドストックの舞台裏で、座り込んでいる女性がいて、見たらジャニスだったと語っていた。
歌う時に全てのエネルギーを使い、終わるといつも抜け殻のようだったのだろう。

歌に命をささげたJANISのドキュメンタリー。
亡くなって数年後に作られたもので生々しい。
ロックの歴史を語る上で、外せないピース。
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奈良時代

2023年03月24日 | Books
今日も、天気悪いけど、気温は高い。
週末どうなるか。



本書は、本屋で見つけてすぐゲット。
あまりにも、ダイレクトな書名でどうかなと思ったが、集大成的な本で、面白かった。
といっても、帯にある天平文化の話は、あまり出て来ず、ほとんどが奈良時代の政変劇について。

奈良時代については、正史である続日本紀にまとめられているのだが、当然、当時の支配者に有利なことしか書かれておらず、同時代の別の記録や、発掘成果から、真実を推理する作業が必要になる。
そして、本書は、著者である木本氏が推理した結果を、基本的な部分の紹介も含めて説明してくれる。

最近の本では、記紀が藤原氏に有利なように書かれ過ぎていて、藤原氏悪人説を強調する本が多いように思うが、本書では、聖武天皇無能説が基軸になっているように読める。
聖武天皇というと、奈良時代のど真ん中に、東大寺を作るなど、功績のあった天皇というイメージがあるが、本書では、自分で何も決められず、特に、後継者を指定しなかったことが、後の大きな混乱を招いたとする。
確かにそうで、特に、平城京に都を戻すまでの混乱や、死後の様々な政変の原因を作ったのが聖武天皇と言われると、反論が難しい。

反乱と言えば、恵美押勝の乱が最大のものとして思い浮かぶが、一般的には、藤原仲麻呂(恵美押勝)が悪者と捉えられている。
ところが、本書では仕掛けたのは、権力奪回を狙う孝謙太上天皇側で、仲麻呂がその罠に落ちたという解釈をしている。
藤原仲麻呂は、それなりの施政も行っていたし、鑑真の招聘による仏教の普及にも貢献があったとする。
つまり権力争い=単なる政変というわけだ。

それにしても、この短期間の間に、これだけの政変が起こっていたというのは、異常で、まだ天皇を中心とした体制が定まっておらず、群雄割拠の世界から、秩序だった世界へ移る過渡期であったことがうかがえる。
その歴史上の登場人物たちの直筆の文書などが、正倉院に残されたというのも、一方で、奇跡。
三谷幸喜が次に大河ドラマを作るとすれば、奈良時代と言っていたのも、うなずける(ドラマとしては、面白いが、天皇制についての疑念につながるようだと難しい?)。

奈良時代のどろどろした人間模様をうまくまとめてくれている。
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Wynton Marsalis Septet in Japan 2023

2023年03月23日 | Music


予想通り雨になった。
今年の桜は、これで終了?

今日は、2019年に続いて2回目の、Wynton Marsalis。
今回は、Septet かつ(今日のみ)小曽根真さんと、中村健吾さん(ベース)が、特別ゲストという超豪華版。



会場は、新宿文化センターだったが、流石に古くて、今年中に長い改修工事に入るようだ。



演奏は、本当にエンタメ感抜群。
前回は、聴かせる感じだったが、今回は、7人+2人で、終始賑やかな中、それぞれの見せ場も満載で、言うことなし。
特に、ピアノの連弾や、2人ベースは、そう聴けるものではない。
たぶん、昨日来日したばかりのはずだが、どう練習したのか。
かなりアドリブも入っていて、本場アメリカのジャズクラブでの、ステージを思い起こさせた。

もちろんMarsalisの演奏は、変幻自在で、圧倒された。

まだ、3公演あるので、是非この雰囲気を体感して欲しい。

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東福寺展

2023年03月22日 | Kyoto・Osaka・Shiga ( Japan )
侍ジャパンがついに優勝。
おめでとう。
9回の攻防のみ生で見たが、最後が大谷vsトラウト。
出来過ぎ!



今日は、上野の東福寺展に行った。
上野に着くと、まずは、花見ですごい人出。
明日から、雨ということで、今日がピークかもしれない。



トーハクも、陽光の下、明るい。
平和な日本をかみしめたい。



平成館。



東福寺というと、庭とか、紅葉の印象が強くて、あまり期待していなかったのだが、とんでもない。
東福寺の名は、東大寺と興福寺からつけたというだけあって、書画、仏像など超一流の逸品が大集合。
東福寺に国宝館があれば、見れるのだろうが、普段は、見れないものがほとんど。
特に開山した円爾(えんに)及びその後継者に関するお宝、伝説の絵師の明兆(みんちょう)による五百羅漢図など、すばらしい。
仏教>儒教の精神が表されていて、面白い。
円爾が宋から招来したと伝わる書画類も他に類を見ない。
本家の中国にも、残っていないものが多いのではないか。
伽藍群も、後世に再建されたものが多いが、巨大で、見応えがある。
次回の京都では訪れてみたい。



天通が再現されている。
確かに、東福寺と言えば、天通とモダンな庭。



本来の仏像類は、かなり焼失してしまっているのだが、これは、遺された光背仏。
巨大。



この手も巨大。



この蓮華も。
巨大な仏像があったことがわかる。
今ある仏像類は、塔頭から移したものが多いそうだが、それらの巨大な仏像も展示されている。
ということで、大満足の展示だった。



野口宇宙飛行士が宇宙に持って行ったという土偶のレプリカが展示されていた。
埴輪展の50年という展示もあり、かつて出土地が不明だった埴輪類を研究し、出土地を特定している様子が紹介されていた。
北関東が多い。



庭も公開されていて、ここでも花見が楽しめる。



ぜいたくな空間だ。



歴史的な建物や、博物館を背景に万階の桜が楽しめた。



ついでに?東洋館で開催されている王羲之展へ。
何度か見たことはあるのだが、1,700年前の書が、中国、日本で、こらまで愛され続けていると思うと、何度見ても、感慨深い。
楷書が確立した瞬間だ。



優雅な歌会だったのだろう。



ついでに、東洋館をぶらっとしたが、一部展示替えもされているようだ。
これは、典型的な古代の仏舎利容器。
パキスタン出土という。
亜細亜の御宝が、濃縮された東洋館。
すばらしい。

ということで、大充実の上野だった。
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