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ビジネスでの適性を知る一つの手段になるかも

2019-08-31 12:00:00 | 19期生のブログリレー

こんにちは。19期佐々木辰也です。

8月が終わりますが、相変わらず暑さが戻ってくる日もありますね。みなさん、体調には十分お気をつけ下さい。

 

みなさん突然ですが、「ミトコンドリア」って聞いたことがありますか?

ミトコンドリアはヒトの細胞の中にある器官のひとつで、栄養素から酸素をつかってエネルギーを取り出すという大事な働きをしています。今この瞬間もみなさんの肝臓、腎臓、筋肉、脳などで活発に働いて、この文章を読むために必要なエネルギーを供給してくれています。また、体内にあるその数はかなりのもので、ヒトの体重の約10%を占めるほどだそうです。

 

今回はこのミトコンドリアが持つ遺伝情報にまつわる話です。

 

ミトコンドリアは遺伝的に以下の2つの大きな特徴をもっています。
(1) ヒトにDNAがあるのとは別に、ミトコンドリアは独自のDNAを持っている
(2) ヒトはミトコンドリアを母親からしか受け継がない

近年、生物学者が人種・民族による違いを調査しようと、世界中からミトコンドリアDNAを採取しました(特徴1)。ところが採取したサンプルを分類したところ、アフリカ人のわずかな一部を除いて期待したほどの差が見られませんでした。ヒトは見た目や文化が違っても、実はみんな同じ系統のミトコンドリアを持っていました。

それでもわずかにあったDNA配列の違いをつかって、過去に母系遺伝で分裂されてきた回数(特徴2)と突然変異の確率を考慮して計算したところ、人類全体が約16万年前の共通の母系祖先でつながっていることがわかったそうです。

この祖先は科学者のあいだでミトコンドリア・イブと呼ばれ、今では人類共通の先祖であるといわれています。
「人類みな兄弟」「万世一系」というのは思想的なことと思いきや、科学の世界でも同じような話があるというのは驚きですね。

 

ミトコンドリア・イブさんから時代が下ると、人類は大陸間を移動して地球全体に行き渡りました。アフリカからユーラシアを横断してベーリング海峡を渡り南米大陸の先端まで到達した最長移動は、グレートジャーニー(大いなる旅)と呼ばれています。そして、環境に合わせて進化していき約16万年かけて子孫を70億人まで増やしました。

最近では、各地で発掘された旧いヒトの遺体から欠損のないミトコンドリアDNAが採取できることで、われわれ現代人がどういった経路をたどって、今住んでいる土地に辿り着いたかがわかるようになったそうです。


ここまで読んで、「私は理科系ではないので、こういった話は不得意」「僕は高校生の時は生物の授業は眠っていたので」と拒否反応を感じた方もいらっしゃるかもしれません。
ご安心ください。私も眠っていました。ここからはそれほどややこしい話は出てきません。


今年に入り我が家で、私と妻が遺伝子検査をする機会がありました。ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、これはニューヨークヤンキースの田中将大投手がテレビで宣伝していたものです。この検査は200以上の疾患について私固有の情報を統計処理して、生れながらにして持っているリスクを私に教えてくれました。

簡単に言うと、「へぇ〜。私は◯◯疾患のリスクが平均より高いのか。気をつけよう。」ということに気づかせてくれるというサービスです。

 

このサービスのおまけに、ミトコンドリアDNAの検査も入っており、私のご先祖様のことが判明しました。


(私のご先祖様)
中央アジアを通ってシベリアで北方の多数派を勝ち取ったグループ。日本人の7%。
シベリアにいた旧石器時代にはマンモスハンター。マンモスを追いかけて日本列島にやってきて縄文人の一部になった。


たしかに心当たりがあります。
趣味が釣りなのはマンモスを追っていたころの狩りの記憶がそうせているのかもしれません。焼肉も好きですし。
考えてみると、ご先祖様は狩りの技術が高かったからこそ生き延びて来た訳で、私の身体にも得意分野として備わっているはずでありましょう。
たとえば営業を任されるならば、反復営業のオーダーテイカーというよりは、新規開拓のオーダーゲッターに向いているのではないかと。

このように遺伝子検査は、もしかしたらビジネスをする上での適性を知るのに役に立つかもしれません。少なくとも血液型診断や生年月日占いよりは確度が高そうです。

ご高齢の経営者様が、創業が得意か、会社の維持・成長が得意かがミトコンドリアDNAでわかれば事業承継における後継者選定にも活用できるようになるかもしれません。たとえば、「女性創業者(ハンター)の後継者に自身の子供(女系子孫のハンター)を選ぶならば、新規事業の拡大を目指すすべき」などといった方向性を示してくれることを期待したいです。

これにはまだまだ今後の研究を待つことになるでしょう。

 

余談ですが、ちなみに私の妻はインド・中国を通ってやってきた稲作の種族で日本では弥生人にあたるらしく、私とは正反対でした。
夫婦で考えが噛み合わないことがありますが、きっとこの違いが影響しているのだろうと思うことにしています。

コメント (6)
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