皆さま こんにちは。
稼プロ18期の舌歯 昌洋です。
稼プロブログの七回目になります。
今回はスポーツおよびプロ化についての話題です。
スポーツは運動だけではない
日本においてはスポーツというと、野球やサッカーといった体を動かす運動(フィジカルスポーツ)というイメージがあります。一方、日本ではまだマイナーな言葉だと思いますが、マインドスポーツという言葉があります。
ウィキペディア日本語版によると、「マインドスポーツとは、高い思考能力を用いて競われるゲームを一種のスポーツとしたもの。頭脳スポーツとも呼ばれる。」とされています。
具体例
日本で馴染みがあるゲームだと、将棋・囲碁などはマインドスポーツの筆頭でしょう。また麻雀やバックギャモン、ポーカーなどもこのカテゴリーに入ります。
これらのゲームは性質によって分けることが可能です。
①完全情報運要素なし
②完全情報運要素あり
③不完全情報運要素あり
ゲームの分類
「①完全情報運要素なし」には将棋・囲碁が入ります。
競技者にはゲームに必要な情報がすべて見えていて、ゲームの進行に運の要素がありません。私が将棋で藤井聡太七段に平手(対等の条件)で勝つことは残念ながらありません。
「②完全情報運要素あり」にはバックギャモンが入ります。
これを読んでくれている方がバックギャモンをご存知かどうか分からないので、ざっくりと説明しますと、2個のサイコロと15個ずつのコマを使ったすごろくになります。サイコロ出目に応じて、コマを動かし相手より先にゴールを目指します。
競技者にはゲームに必要な情報(サイコロの目、コマの数や位置)がすべて見えていますが、ゲームの進行にサイコロ出目という運の要素があります。
そのため、明確な技量の差は出るものの、サイコロの出目という不確定要素があるため実力の下位者でも上位者に勝つことがよくあります。私でも世界チャンピオンと対戦して一定割合で勝利可能です(ゲームの長さ次第で、長いほど私の勝率はさがります)。
またゲームの巧拙は、正確な確率計算が行えるかどうかが中心になります。対戦相手のクセに乗じた対人的な意味での戦術はゼロではありませんが、多くはありません。
「③不完全情報運要素あり」には麻雀やポーカーが入ります。
このゲームでは、競技者にはゲームに必要な情報がすべて見えていません(麻雀では相手の手牌が見えません)。また次にどの牌がくるかどうか分かりませんので、ゲームの進行に運の要素があります。
この種類のゲームでは、確率計算に基づくゲームプレイだけでなく、相手のクセを利用してつけ込む、騙すといった対人戦の要素が強くなります。
マインドスポーツのプロ化
日本では古くから将棋や囲碁はプロ化されています。新聞社などがスポンサーになり、賞金を提供しています。一定の参加資格が必要な競技者同士が戦い、賞金獲得を目指します。タイトルの防衛戦という要素はないですが、プロゴルフの大会に似ているとも言えます。ポイントはプロが生活していけるほどの賞金を提供してくれるスポンサーがどれだけ存在するかということに尽きます。将棋・囲碁では伝統や文化という側面があり、新聞各紙も将棋・囲碁の掲載欄があるため、スポンサーとなっています。
新しいプロリーグができました。
Mリーグをご存知でしょうか。端的に言うと麻雀のプロリーグです。これが2018年11月から公式戦を開催しています(Mリーグ)。
7社がスポンサーとなり、各チーム3名の体制で21名の初代Mリーガーが誕生しています。HPによると2018年8月にはドラフト会議を行い、所属選手を決定したそうです。
当初参加の7社は、博報堂・テレビ朝日・KONAMI・サイバーエージェント・セガサミー・電通・U-NEXTとなっています。賞金は5千万円だそうです。
話題のeスポーツもプロ化
世界では競技としてのビデオゲームをeスポーツと呼び、活況を呈しています。日本でも本格的な取り組みが始まりました。2018年にはKONAMIと日本プロ野球機構が「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ 2018」を共催しています。優勝チームには531万円の報酬が支払われるとされています(チームは3名のため、一人あたり177万円)。これだけで食っていくには厳しいと思われますが、一流の競技者がその技量に対して報酬を受け取ることができるようになるわけで、私は素晴らしい流れだと評価しています。
継続できるか
先のゲーム分類では③不完全情報運要素ありのものが観客として見る場合には面白い傾向があります。この分類のゲームである麻雀がプロ化したことで、プロマインドスポーツが日本でウケるかどうかのリトマス紙になるかもしれません。スポンサー各社が来年もやろうと思えるほどの成果が今年に出ることを期待しています。どんなゲームであっても熟練するには長い時間の訓練が必要で、その技量に対して報酬が生じるのは自然なことです。そうは言っても商業ベースに乗らないと継続できないのも事実です。今期の盛り上がりや来季以降の展開に注目しています。
ご自身が興味のあるスポーツ(フィジカル、マインドを問わず)の観戦やグッズ購入という形で小さく応援してみてはいかがでしょうか。
私は若い頃バックギャモンを結構やっていました。ずいぶんご無沙汰してしまいましたが、また少し触れてみようと思いました。
長文お読みいただきありがとうございました。