CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

恋空

2008-03-20 00:17:05 | 読書感想文とか読み物レビウー
恋空 作:美嘉

佐川美術館の続きやら、
平山先生が意外とというか、なんか
その後調べてみたら、思うところがあった話とか
やっときたいことがありますが、
そういうことで忘れてしまいそうなので
読んだという報告をかねて

話題のケータイ小説であります
なんと書籍で読みました
私偉い

完全に嘗めてかかったというか、
バカにしてかかっている具合で読んだのですが
根が単純なせいか、最終的に実話ですなどと書かれてしまうと
なんというか、ごめんなさいと謝ってしまう自分が
情けないやら、なんやらといった具合の現在でありますが
ともかく、ある女の人の自伝ということでいいんでしょうか
実は嘘でしたとか、虚妄が入っているとか
あるのかもしれませんが、次々と起こる事件と
出来事が、スピーディーで、凄い
そういう感想でありました

主人公の美嘉という女の子が、
それはもう、なみの女子高生では経験しないような
キャッチーな難事件に遭遇して
まさに翻弄されるように、それでも、球は転がり続ける
そういう具合で、ぐいぐいと真っ直ぐ進んでいくお話でありました
自分がそんな時代だった頃どうだったとか
バカみたいなことを考えてしまいましたが、
あれこれと考えるんじゃなくて、凄く前に
生きることへの原動力というか、漠然としながらも
輝いて生きてやがると思うような内容でありました
それはすばらしいけど、
もしかしたら、みんなそういうものなのかもしれないとも思うのです

ともあれ、かなり骨の太い事件が多くて
なんでそんな、馬鹿な…
とか思わず絶句してしまったり、
話の大半が、女友達との確執に始終しているあたりが
リアルなんだろうかと頭をひねったりでありました

でも、流れとしてよくできているというか
本当、次々と色々起きるし、
おそらくは、リアルタイムで更新されていくという
ケータイ小説スタイルであったならば、
中毒性が高い、なんといいますか、単行本として
まとめて読むんじゃなくて、ライブ性を重視したような読み方すると
凄くはまれるのかも、また、そうやってはめるために
スピード感が凄くて、色々考えるとかじゃなく
ただ過ぎていく、がむしゃらに
そういうところがステキな小説でありました

平易な表現とか、なんとかかんとか言われておりますが、
そういうことじゃなくて、もう、ダイレクト、
生肉みたいな、ストーリーをずどりと撫でていくというのは
見ようによっては斬新、いや、なんというかな
ともかく、刺激的でよかったのだと思ったのであります

もう、こんな感想書いてる時点で
ダメなこときわまりないのでありますが、
ところどころ、まぁ、実話だというのだから
褒めることじゃないのでありますが、
ありがち、いや、あー、そんな思い出は美しすぎるだろうとか
思わずにやにやしたり、
もう、おっさんには恥ずかしすぎて直視できないような赤裸々な
心情の吐露があったりと、色々楽しめたのも確か
娯楽というのはこうかもしれないと
ひしひし、己の傷んだというか、摩耗劣化した
年齢による俗悪さを感じたのであります

大流行したのか、したことにされているのかわかりませんが
ともかく、読んでみて
今まで読んだどれとも違うと、感じたので記しておくのであります
あと、自分が勘違いしていた件も付け加えておきます
ケータイ小説ってのは、ちょっとHな小説で
思春期の男女の心を鷲掴みにしてんだとか思ってましたが
これについては違ったのでありまして、
そんなのばっかりなわけもねぇと
また、当たり前のことにようやく気付くのであります