CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

雲の果てに 秘録富士通・IBM訴訟

2013-05-06 21:45:32 | 読書感想文とか読み物レビウー
雲の果てに 秘録富士通・IBM訴訟  作:伊集院丈

雲を掴めの続編であります
前回が、訴訟になる前に交渉で和解を取り付けた
そんなお話だったのですが、
今回はそんな和解を守らないIBMと、
いよいよ訴訟になってさぁ大変というお話であります
前回のときも思いましたが、
ここに書いてあるのが本当かどうかはわかりませんので
果たして、どうなのかわからないんですけども
IBM酷いな、やっぱりアメリカ非道いなぁと
そんなことを思わされるのであります
酷いというか、怖いというのが正解なのかしら

ともあれ、企業間での訴訟というのが
どういったスキームというか、シナリオになっていくのか
そこに商売が成り立つ仕組みといってもいいかもしれない
そんなことがぎゅっと詰まっていて
なかなか、読み応えのある内容でありました

前回に比べると、相当に読みやすくなったというか
ぐっと小説っぽい文体になっておりまして
多分、というか、内容でも何度か触れられておりますが
司馬遼太郎を相当に意識した文体で進められていまして
読みにくい人には大変なんだろうかなと
いらぬ心配をしながらも、余談を交えながら
次々と困難を乗り越えていく様が描かれます

十数年にわたる抗争があったという感じなので
なんといったらいいか、訴訟というのは大変だな
これが一つの仕事だとすれば、
本当にこれをするだけの人がいるのかもしれないなんて
思ったり思わされたりするところ
実際は、その他にもいろいろな仕事を掛け持ちしながら
四苦八苦だったんだろうと思うのですが
仕事で死を間近に感じる、しかも過労死という形でというのは
なかなか恐ろしいものだなと
デスマーチとは違う恐ろしさを感じるのであります

しかし、読んでいて思ったのですが
もう死に体という感じであっても、まさに、
時間が解決してくれるという事案が多くあるようで
この事件についても、訴訟開始から終了までの間に
様々に世の中が動いてというか、
メインフレーム事業から、パソコン事業というのが出てきて
あっという間に、いずれの会社も陳腐化してしまったというか
グローバル化とは別の、企業とはどうあるべきかを問うような
そんなことも思わされるのでありました
これはなかなかに大変なことであります

扱うテーマが、著作権であるとか、コピーであるとか
そんなところもあって、なかなか難しいですし、
実際のところ、IBMの開発環境とそっくりのものを
なんだか用意できましたという富士通のありようというのも
本当にそうなんだろうかと、読んでいても怪しんでしまうほどで、
事実はどこにあるんだかわかりませんが、
ともあれ、難しいことが書いてあるのです

しかし、この内容に携わった人々があれこれ出てくるんだが、
いずれも、相当の知能、やっぱり学府が違うと
できばえが違うんだろうななどと
いらぬことを考えさせられるほど凄いことでありまして、
様々に思い知らされるのでありました
ガッツも凄いし、知恵が違うんだろうな、凄い

最終的には、新しい潮流の中に
この事件自体が吸い込まれていくような形になるため、
なんというか、儚いものを感じるのでありますが、
本当かどうかわからない、MR.クッキーなる人物の
その安易な名前設定に、本当だとしたら
これは暴露本というのになるんじゃないのかと
いらない心配をしてしまったりなのでありました
クッキーの正体が、名前のとおりだとしたら、
この訴訟というか、この事件自体がなんだったのか
もっと何かがあったんじゃないか
そうかんぐってしまったりするのですが、
そのあたりは、また別の富士通本に書かれているんでしょう
なんて、思ったりもするのでありましたとさ

八重の桜  尚之助との旅

2013-05-05 21:55:48 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「八重の桜」
帰省しながら見ていました
今週も暗く、されど楽しい内容でありました

先週、なんとなく尚之助が先にへばるんだろうなと
笑って終わていたら、まさかの
今週へばっているというオチで、
あれは見せなくてもよかったというか
先週のオチに使っておいたほうがよくないかと
つかみとするべきだっただろかと
考えたりしたところ
でも、あのおかげというか、あれくらいしか楽しい話題がなかったのも
事実でありまして
なんともかんとも、悲しい限りであります

会津の劣勢がありありと進むというか、
会津勢揃いで立派な陣営だといっていた矢先から
雲行きが怪しくなっていくというあたり、
まるで悪の組織の末路だよなと
悲しいことも思うのでありました
実際、長州からしたらそうだったんでしょう
なんというか、後の勝者と敗者というのは
紙一重の差でしかないのでありますね

それはそれとして、
今回もぎらりというか、嫌な感じで光っていた
岩倉卿が見事でありまして、
あの錦旗を嘘っことして紹介したくだりあたりは
最高によかったというか、
あの岩倉は本当に素晴らしいというほかないなと
もろ手で喜んでしまう事態であります
すげぇよかった、あの、嫌そうな大久保もよかった
実にきなくさい、素敵

西郷の感じも嫌いじゃないんだけども
暗躍する維新派というのが、どれもこれも
危険思想だよなぁと思わされる内容で
本当に幕末ものとして、こんなに面白いものは
なかなかないよなとしみじみ感じ入るのでありました
あっという間に、会津戦争まで突入しそうだなしと
思ってしまうのでありますが
来週あたりからの、転落顛末が
なんというか、かわいそう見たさというんでありましょう
楽しみなのであります

そういえば、けーきさんが急に吐いてましたが、
ワインとカステラなんていう
わけのわからない食い合わせがよくなかったんじゃないかと
いらぬ勘繰りをしてしまったと
そんな感想だけ付け加えておきまs

けーきさんの、小物臭さも相変わらず素敵ですが
悲劇ばっかりのお話だなと思うのであります

ご縁ハンター

2013-05-02 21:12:17 | ドラマ映画テレビ感想
NHKの土曜ドラマであります
婚活を舞台にしたドラマでありまして、
男女のひきこもごも、結婚できないのはどうしてか、
結婚てそもそもなんだ
そんな内容を、あれこれ考えたり感じたり
なんだか哀しい目にあったりしながら
主人公たちがご縁を探していくといった
そんなお話でありました

特段、すげぇ感動したとか
楽しかったという内容では無論ありませんでして、
ああ、本当にこんな感じなんだろうかなと
リアルな状況を確認させてもらえたというか、
個人の価値というのが知らないうちに判断されていて
そこから考えると、私ももう駄目なのかもしれないと
いらぬ心配をしたりと
精神衛生上決してよろしくない内容でありましたが
ついつい、駄目な女と駄目な男のやりとりを見て
なるほどなぁ、当てはまるなぁなんて
思ったりしている間に、見入ってしまったのでありました

特筆するようなところは無かったといえば無かったんですが、
一生懸命結婚相手を探し続けるかわいそうな男が、
初めてのデートの約束ができて、うかれていたときに
「一度に息継ぎしないで喋るのやめたほうがいいですよ」
なんていわれているのを見て、
ああ、あれは俺ではないかと
そんなところに恐怖を覚えたのが
一番の印象ポイントであります
性格の問題かと思ってましたが、
わっと喋ってしまうというのは、なんというかな、
社会生活上よろしくないのだなぁなんて
思ったり考えたり、にんともかんとも

あとは、観月ありさが、すっかり年齢を重ねたんだなと
いまさらながらに自分を振り返りながらも
そう思えてしまったところが
哀しかったりしたのであります
そういう役どころだったとはいえ、なんというかな
とても哀しいことでありますね
そんな感想をメモっておくのでありました