CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【ドラマ】カナカナ

2022-07-05 20:47:36 | 読書感想文とか読み物レビウー
NHKのよるドラ枠、新体制での第二弾でありました
コメディなので安心して見られたというか、ある意味しょーもない、
でも、こういうのでいいんだよという安定感のある
なかなかよいドラマだったと思うのでありました
漫画原作とまったく知らなかったんだが、それも作者が、西森博之氏でさらに驚いたんだが
こういうのを今書いてるのかと感慨深く見終えたのでありました

作者らしいというと違うようにも思うが、
安心のヤンキー文化が、NHK的なマイルドさになっていて
これが原作通りなのか、ドラマだからなのかわからんが
ほのぼのさが勝るつくりというのがよかったと
見ていて、ただただ、ぼやっと見ているのに楽しいと思えてよかった

何より、子役がうますぎると驚いてしまったんだが、
あの漫画みたいに困った顔を見事に作り続けて、
それでいて、しょーもない独り言、またその内容に即した
実にすばらしい表情が見事で、このドラマの成功は
ほぼこの子役に集約されるなと思うほどでありました
すごいわ、セリフがいらないくらい表情が見事だった

それでいて、マサの役者さんもすごいからだ作りこんでるというか、
いい感じで、ヤンキーの筋肉っぽさがあってよかったと思うところ
まぁ、基本コメディだから、演技がどうしたというところは
わざとらしいくらいがいいわけだけども、
知らない俳優さんが多かったが、誰もかれもみんなよかったなと
感心したのでありました
しもべえの子は、ちょっとヤンキーっぽさが足らなかったのが気になったけど
むしろ、ドラマではそういう方がよかったというか、
ヤンキー面を前面に出していないのがよかったのかもと感じたのでありました

とはいえ、伝説といわれていたマサの大暴れが
ちゃんと最終回に用意されていたのがよかったと思うんだが
オチがしょーもなさすぎて笑ってしまった
もう、物語としてそこはどうでもよかったんだなと
ほほえましく見終えたのでありました

【読書】「経済学」にだまされるな!

2022-07-04 21:18:36 | 読書感想文とか読み物レビウー
「経済学」にだまされるな!  著:トマ・ポルシェ

主要な経済学者のいうことが、いかに嘘かというのをあげ連ねた本であります
タイトルの通り、今経済学者がいうことは、何かしらの政治的要素を含んだもので
その実とは異なる場合が極めて多い、むしろ、合っているはずがないといった
なかなか過激な内容でありました

刺激的な内容で、経済学者が示すエビデンスめいたものが
いかに恣意的な話であるか、
また唱えられた論理が、受け入れられているかのように見えて、
国や企業は、まるで骨抜きにして、都合のいいようにしか使っていない
むしろ、そう使われるように経済学者が提言しているという感じで、
ともかく信用ならないという話が披露されている

あくまで格差を固定することが目的となって、
様々な国がルールを決めているのだから、
当然そうなのであって、自由経済という、今現在正義とされる経済思想が
多国籍企業を抱える先進国にとって有利なだけのそれだと、
自由貿易によって、格差が広げられ、途上国はその場にいろとされているという話が、
いくつかの例とともに語られるのであります
この経済学者をそもそも信じていいのかという話でもあるわけだが、
なかなか面白いのでありました
以前いくつか読んだ、ギリシャの経済相の人と似たというか、
そういう目にあった国から見た現在の経済という名前の暴力について
なかなか考えさせられるばかりなのでありました

温暖化問題が、深刻だといいながら、
受け入れられるのはそういう思想と相容れない
むしろ真逆であることばかりであると嘆き、
多国籍企業にとって、どれだけ有利なルールが作られるか、
そしてそれによって、どれほど格差が広がっていくか、
労働市場、その仕組みの改革という名前の改悪によって
どんどん離職が増えて、失業者が増えていくばかりだと
まぁ、暗い話ばっかりなんだが、実際そうなんだろうと思わされるのでありました

まだ、自分の身近なところまでは迫っていないだけで、
徐々に、確実に、そういうことになっていってんだなと
そうなると、残念ながら、そこに反攻するよりは、
そちら側になんとかなるしかないのではと
これまた利己的なことを考えたくもなるんだが、
そういう実力があれば、さらには、その実力に運が備わらなくてはなしえないそれに
結局、遅かれ早かれの破綻というか、暗い未来に追いつかれるような
嫌な気分になってしまったのだった

鎌倉殿の13人  悲しむ前に

2022-07-03 21:05:31 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」視聴完了であります
選挙前夜みたいな感じがわくわくするというか、
いよいよ、本番が始まるんだなといった感じで
なんともいえず、楽しんでみたのでありました
色々と仕込む回というだけだったと思うんだが、
ここで、派閥とまではいわないが、
色分けがはっきりとされたのが面白くて、
なんか、アジア物の時代ドラマみたいだなと思ったんだが
どこの世界も、権力闘争はこういう感じなんだろうなと
生暖かく見守ったのでありました

誰も彼もが、なんとなし政治的に動いているというのを俯瞰で見せつつ、
比企と北条という大きなそれこれがあり、
対抗のために三浦を立ててとか、色々面白かったけど、
最後に梶原までもがそうであるように見せたというのが
なんというか、怖いところでありまして
梶原からすると、そういうつもりがなくても、
周りが見たら、そういう動きにしかみえない、そういうのを実に端的に見せていて
いいなぁと思ってしまったのである
早々殺されそうな雰囲気が半端ねぇな

そういう政治的なわくわくと、それとは少しだけ領分が違う
政子の思いと戸惑いともまたよかったし、
最期のシーンが用意されたのも趣深いものでありました
結局、あれが何かは答えないんだなというのが切ない
あるいは、それを最終回あたりで拾うんだろうか
そういうロングパス大好きなのでやってほしいと思うんだが
お口がさっぱりしますよというアレとは別の、
サクランボ(桜桃)に見えたんだが、なんだったんだろう実際

小四郎の立ち位置、おやじ殿の立ち位置、
それぞれがはっきりと分かれたというのも面白いわけだが
北条のものがみんな一瞬でバラバラになったというのが衝撃で
あのてけとーな妹までもが、
そういうのに当てられてああなってしまったというのが恐怖というではないが
次回からの悲惨と思しき展開が、嫌な意味で楽しみになってきたのであった

【読書】濱地健三郎の幽たる事件簿

2022-07-02 20:57:43 | 読書感想文とか読み物レビウー
濱地健三郎の幽たる事件簿  作:有栖川 有栖

こういうのも書くんだと
驚きながら読んだのでありました
探偵もの、ミステリーでもあるんだけども、
オカルトが当たり前に存在するという、そういう方のミステリーが描かれていて
なかなか面白い物語でありました
あとがきによると、実際そういうところを狙って、
新しい何かにならないかと試行錯誤しつつ、
作者としても楽しんでおられるようで、なかなかよかったのでした

それぞれ短編完結しているので、
どこから読んでも違和感ないのが素敵で、
しかも、同じオカルトでも、色々とジャンルが違う
見せ方が違う物語を楽しめるので
まったく飽きがないというか、素晴らしいと、もりもり読まされたのでありました

どれも面白かったというか、オカルトでありながら、
根っこはいつものというか、ちゃんと推理小説の方のミステリーがあるので
かなり楽しい内容ではあったんだけども、
オカルトの面白さも発揮されていた「姉は何処」が、オチの部分がホラーっぽくて
実に素晴らしいというか、ああ、こういう感じもあるのかと驚きを楽しめたのが印象的だった

実験作というわけでもないだろうけど、
短編それぞれの向きが違うような内容だったので、
個人的にはホラー味を加えたやつで、もうちょっとせめてほしいかもと
思ったりするところ
異形の何かと闘うというアクション的なそれのほうが
続きが広そうだけど、あえてのミステリーホラーというのでと
思ったりしたのでありました
なんだろう、ドラマ「トリック」の最初の方みたいな、そういうのがいいなと
これは懐古的な願いなのかもしれないが面白く楽しんだのであります