Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

DURA-ACE PD-7810 ペダル グリスアップ 組立て

2016-09-17 20:09:29 | 自転車整備 ペダル
前回、分解後の洗浄が終わったシマノのペダル PD-7810 今回はグリスアップを行います
凝った作りの DURA-ACE 多くの写真を使い構造も解説しながら丁寧に紹介させて頂きます





洗浄が終わった PD-7810 のパーツ達です 解説を交えながら出来るだけ丁寧に
組立てて行きたいと思います




左側から行いましょう








組立てに最低必要な工具はこれだけです 
17mm 20mm のコーンレンチ、薄手のスパナです
Park Tool で揃えるなら SCW-17 SCW-20 共に1400円
程度です それとスナップリングプライヤー






ペダル本体を手に取ります この本体の一番奥に
クランクと反対側(外側)の回転部分が有ります






内部の様子です 3/32 サイズ のスチールボールと
ニードルベアリングがシャフトと共に入ります






シャフトの先端の形状です 先程の軸受けの突起が
この凹部に収まります そしてボールの当り面の
加工がして有ります 








組立てに掛ります これは分解時にニードルベアリングを
受ける為の金属スリーブを抜こうと、力を加えています 
結局抜けなかったのですが 念のために 12mm 径の
アルミパイプとプラハンマーでスリーブを奥へ叩き込んでおきます






回転部の構成パーツです 今回のグリスは Super Lube
スーパールーブのフッ素系を使う事にします サラサラとした
グリスで大きな力の掛る所には良いと思います








ペダル奥の回転部にグリスを塗布します これは
ソルダーエイドですが先の細い物なら何でも結構です
この後スチールボールを奥へ入れますが、今あまり
多くのグリスを内部に入れるとボールの状態が確認
しずらくなるので、この時点でグリスは薄く塗るだけの
方が良いですね






スチールボールを奥の玉受けに並べます ピンセットが
ギリギリ使えます でもこれより・・








細い針金の先にグリスを塗りそこへボールを引っ付けて
奥へ運んだ方が確実に作業を進める事が出来ました
奥には 3/32 2.3812mm のボールが 9個入ります






次はニードルベアリングを組みます 濃いグレーの
樹脂ケースです エアーダスターで埃を飛ばしておきます






ニードルは 約 1.5mm×7.7mm の小さな物を 8本使います
樹脂ケースの溝に外側から押し込むと簡単に嵌まります





可愛いですね 良くこんな小さなパーツをペダルの中に使ったものだと思います
すでに PD-7400 にも使われていたので充分な耐久性も有るのでしょね
DURA-ACE 以下のグレードには使われていないパーツです






シャフトです そこに黒いシールを入れます
防水、防塵の為にとても大切な部品です








シャフトの装着部にしっかりとグリスを塗ります シールは
シャフトに接触し回転もしますから潤滑剤は大切です






シャフトのクランク側の根元に入れておきます 
このシールには方向が有り、やや鍔(ツバ)の
大きな方がクランク側です これだけを単品で
補修パーツとして用意されていないので大切に
扱って下さい




シマノの展開図ではボルトと記されているパーツです
でも回転部分の重要な役割を持っています






クランク側 外側です 先程の黒いシールがここに当ります






ペダル本体側 組立後はペダル本体の内部に入ります
スチールボールがここに収まります








ロックナットです 最終的にこれを締め込む事で
シャフトを確実にペダル本体へ固定します
ボルトのクランク側一杯迄ねじ込んでおきます








ボルトの回転部や内部にグリスを塗布します
グリスの量は多目で良いと思います 決戦用と位置付けるなら
SPIN などの高性能グリスを薄く塗るのも良いですが 普段の
練習にも使うなら しっかりとグリスを使った方が良いでしょう
ボルトはシャフトの奥まで入れておきます






ボルトの内側の玉受けにスチールボールを並べます
3/32 サイズが 17個です

寄り道
このペダルには 3/32 サイズのボールを 外側に 9個
クランク側に 17個の計 26個を片方のペダルに使い
左右のペダルで 52個を使う事になります シマノの
展開図では CODE No Y-41N98030 で単品で用意
されています その個数が Steell Ball (3/32") 62pcs
となっています 62個は多いのでミスタイプかひょっと
すれば 10個は予備なんでしょうか まさかね・・・




ここにもグリスを使います これ位は使っても良いでしょう






ここにスナップリングを使います どうなっているのか
次の写真で見てみましょう








スナップリングの形状と シャフトにはリングが収まる
溝が切って有ります この左側にボルトが入ります




スナップリングプライヤーを使いシャフトの溝に
装着します






シャフトのクランク側に組み込んだ回転部分 ボルトが
これだ動きますが、これが後に行う玉当りの調整代ですね





今の時期は緑色のみかんを良く見ますが これは少し細長いのでレモンでしょうか
記事が長くなって来ました読んで頂く方も大変お疲れになるかと思います
要らぬ解説や寄り道が多くて申し訳有りません この続きは次回にさせて頂きます
どうぞ次回もお付き合い下さい

前回の作業 【 DURA-ACE PD-7810 ペダル 分解後の洗浄 】

この後の作業 【 DURA-ACE D-7810 ペダル グリスアップ 組立て調整 】

コメント (2)
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