Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

カーボンホイールの 振れ取り

2023-11-03 20:08:30 | カーボンホイール
ロード用のカーボンホイールの整備をしています 今回は振れ取りを行います
何処まで出来るか分りませんが 出来るだけの事はやってみます その様子をご覧下さい





私がメインに使っているロード用のホイールに不具合が出たので それを組替えるまでの
代輪として 人がお使いだった物を購入しました どの様に使われていたのかも分りませんが
今回は 振れ取りを行います




ホイールの振れ取りに必要な工具を用意しています
ニップル回し スポークホルダー センターゲージです






スポークを握り どの様な感じなのかを感じています
フリー側は結構スポークが張られています






ホイールを回してみます 縦横 両方に振れが有ります
このまま使いたく無い程度の振れ方です






アルミニップルが使われています これを見ただけで
サイズまでは分らないので ニップル回しを合せてみます






このサイズですね Park Tool SW-40C 2面巾 3.2mm の
ニップル用です






今回のホイールは 反フリー側に扁平=エアロスポークが使われています
ニップルを回す時に スポークが一緒に回らない様に スポークホルダーを
使います これは絶対に必要です






振れ取りを始めます フリー側はラウンドスポークですが
やはりスポークホルダーは使います スポークが捩れるのは
絶対に良く有りません これは他用途の道具を私が改良した物で
扁平だけではなく ラウンドスポークも確実に掴む事が出来ます




一通り振れは取りました 指で指している部分の癖が悪いです
多分リムの精度が悪いのでしょう 
事前に測っていたセンターが ややフリー側に寄っていましたが
それを意識しながら振れ取りを進めました




センターを確認します この方法は数日前の記事で
ご紹介していますので 興味がおありでしたらご覧に
なって下さい






センターも出ています 大丈夫です






ホイールを床に置き 体重を掛けて苛めてやります
スポークを強く握ったり これをする事で 各部の馴染みが
出てホイールが落ち着きます この後再度振れを確認し
振れが出たらもう一度調整します 振れ取りでは必要な工程です




振れ取り台にセットし 微調整を行いました






ここで スポークテンションを測ってみます 振れ取り前と
比べてみましょう 後で表を作ってみます




振れ取りが終わったので ニップルとスポークのネジに
ネジの緩み止め剤を塗布します






今迄は LOCTITE 222 低強度 先行塗布を使っていました
今回は 220 を使います やはり低強度ですが 後浸透のタイプです






ロックタイトを ニップルとスポークの隙間に滴下します






ホイールを回転させ 遠心力でニップルの奥まで浸透させます
先行塗布の 222 でも同じ方法で使っていましたが ネジの奥まで
間違いなく廻っていました




LOCTITE は嫌気性で 空気が遮断されたら固まります
空気に触れていると固まる事はありません






はみ出したロックタイトは 良く拭き取っておきます
今回は何故か ロックタイトの入り、浸透具合が悪く
感じます 何故かな・・






事前にここまでチェックしていませんでした リム内部の
ニップルの状態を確認します 成る程、ニップルの頭のネジに
接着剤らしい物が見えます ホイールを組む時に使ったのでしょう
これなら LOCTITE が入らないのが理解出来ます ネジに接着剤を
使うのは決して悪い事では有りません






このホイールには 二色のニップルが使われています 性能には
寄与しませんから 組んだ人の好みなんでしょう






リムハイトを測ってみました デジタルノギスで 40.64mm の
数字が読めます これで振れ取りが終わりました、作業後に
観察すると 少し気になる所が有りました






リムのニップル周りです 白丸で囲った部分ですが そこが
盛り上がって来ています スポークの張力に依るものですが
良い状態では有りません 今更テンションを下げても元には
戻りません





さて作業中に測ったスポークテンションです 黒字が着手前 赤字が完了後です
左のフリー側の 上から3番目位まで 右の反フリー側の下から 3番目位までが
癖が悪く 調整が多かった部分です 正直に数字で表れていますね





ニップルに使うネジの緩み止め剤は 名の通りネジを緩み難くする効果は有ります
ただそれが主な目的では無く ニップルとスポークのネジの隙間を埋め、水や異物の
浸入を防ぎ 腐食や固着を防ぐのが大きな目的です 接着剤を使うのも悪くは無いと
本文中に書いたのも この辺を含んでの事です 
さて振れ取りは終わりましたが 整備はまだ続きます 次回もお付き合い下さい


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