Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

DURA-ACE HB-7800 ハブに かすかな違和感

2018-05-29 20:05:37 | 自転車整備 ハブ
私のロードに使っている DURA-ACE HB-7800 デュラエースのハブにかすかな違和感を感じます
その原因を分解し確認してみましょう





今回ホイールのタイヤを入れ換えた時にホイールを回してみると指先に正常な時には
感じない感覚を覚えます このわずかな違和感は一体何なんでしょう






前回分解しグリスアップをしてからの走行距離はしれています
グリスは SPIN スピンを使っています この様に指先でシャフトを
回しても何も感じる事は有りません






タイヤを入れ換える時にホイールを回しても正常に回っています
タイヤを入れセンターを出す為にホイールをゆっくり回すと
指先に僅かに感じるものが有ります






ハブを分解して確認します ハブスパナは 17mm と 15mm を
使います ロックナットを外しました






玉押しを外します ここで異常を感じるものは有りません




玉押しの玉当り部分はとても綺麗です




ボールにやや曇りが有りますがこれはグリスかも分りません






反対側からシャフトを抜きます 引き抜くだけです
何なんでしょう・・・ グリスが茶色くなっています




こちらのボール側のグリスも茶色くなっています 水ですね
水が回って錆が発生した可能性が有ります






分解して洗浄~グリスアップを行います まずマイナスドライバー
等を使い樹脂製のシールを外します






ベアリングを外し玉受けと共に良く観察します
こちら側はそれほど悪い状態ではありません






シャフトを抜いた側も同じ様にベアリングを外しました
グリスが乳化し錆が混ざり少しざらついた手応えになっています

雨の日は乗りませんから洗車の時に水が入ったのでしょう
防水対策がされたハブなので少し油断したかも分りません




回転部分を分解しました 今回ごくゆっくりホイールを回したので
この症状に気付きましたがそうでないとそのまま使っていたでしょう






強い洗浄力を誇る SPIN スピンのパーツクリーナーを使います






問題の無い方のベアリングから洗浄します 錆が回った方は
後からの方が良いですね






それぞれのパーツを洗浄しましたが スチールボールの
曇りが取れません 全体に細かな傷が付いているのでしょう
変形している訳では無いのでこのまま使います




ハブ本体の玉受けも綺麗に拭き取りました 今回は
SUPER LUBE のグリスを多めに使い水の浸入を防ぐのを
主に考え組み付けて行きます






ハブ内部にグリスを塗布しておきます 回転部分以外に
樹脂のシールが入る部分にもしっかり塗布しています








リテーナーにはボールもケースも良くグリスを馴染ませておきます








リテーナーをハブ本体に収めますが これには方向が有るので
間違ってはいけません 方向が解らなくなれば玉押しを仮に入れ
回してみると分ります グリスを追加で塗っておきます






ハブ本体にハメ込む樹脂製のシールです これにも方向が
有ります この写真の飛び出した方が表側です、逆に入れると
ボールが回らなくなります






玉押しにもゴム質のシールが装着されています ここは接触した際の
抵抗が大きいのでグリスの塗り忘れはいけません 方向にも注意して
下さい




この様な感じで取り付けますが 防水の肝部分です
前回のグリスアップでは薄くグリスを塗っていたので
今回はこの部分には多くのグリスを使う事にします




反対側の回転部分も同様に作業を進め シャフトを差し込みます






反対側から先程用意していた玉押しを装着します
奥までねじ込みました かなりグリスがはみ出しました
気にしなくて結構です 後で綺麗に拭き取ります






ロックナットを装着します これから玉当りの調整を
行います






玉当りは指先でシャフトを回しガタや固さを感じながら行います
ここだと思った所でハブスパナを使い玉押しをロックナットで
固定します ここまでグリスを多く使うとさすがに調整が
難しいです






何度も調整しグリスアップが終わりました 前回のグリスアップは
回転の手応えを軽くする為に薄くグリスを塗布していましたが
今回はグリスとシールの接触部に充分なグリスを使い 水の浸入を
防ぐ方法を取りました 普段使いのホイールですからその位の方が
良いのかも分りません





DURA-ACE HB-7800 最近主流になっているシールドベアリングでは無く
古くから有るカップ&コーンの構造を持ったハブです 前回のグリスアップから
洗車は 2回です何も考えずに水を掛けている訳では有りませんが少し油断が
有ったのかも分りません、自分の責任ですね これから気を付けます





この様に茶色く変った草花もそれなりに味が有って良いものですね
枯れる時は私達も上手に枯れたいものです


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5 コメント

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Unknown (ヒゲヲヤヂ)
2018-05-30 08:28:51
最近プロショップが生き残り手段としてバイクウォッシュなる洗車業を始めているという話をききます。
都会では車同様一般ユーザーもなかなか洗車できる場所がないから需要もあるのかもしれません。
レース現場でのプロメカニックのように洗剤でザッと水洗いし簡単に注油する程度のようですが、ある程度数がしのげればそれなりの売り上げがあるようです。
新車時からのフレームのコーティング処理も出てきてまるでガソリンスタンドみたいですね。
話は戻りますが、雨天走行やたまの水洗いなら問題はないでしょうが、私は頻繁な水洗いはKinoさんのベアリング同様あまりお勧めできるものではないと思いますが、如何でしょう? もちろん適切な注油をしないのならと言う事ですが。
返信する
ヒゲヲヤジさん (Kino)
2018-05-30 21:23:45
何時も有難うございます お変わりはありませんでしょうか

プロショップの中にも色々な技術者がいらっしゃいますよね 洗車に限らずどんな事でも知識と技術は別物ですから どの様な職人さんが施行するかに依って内容が大きく変わるのでしょうね

私も昔は自転車を洗う事に凄く抵抗が有りました オールドカンパの様に防水の事が何も考えられていない時代の自転車は、なるべく濡らさない方が良いと思います

それに比べ回転を犠牲にしてまで防水シールが使われている最近の自転車なら そのやり方を間違わなければ洗車をしても構わないのじゃないかと思っています

洗車をする事で他の整備がし易くなるのは やはり捨て難いですね

今回このハブに水が回っていたのは スピンのグリスを使う前には 水分に弱いマイクロロンを使っていました
それこそ水が回っているのじゃないかと心配しながら分解すると全くその気配が無く このハブは大丈夫だと言う強い思い込みが有りました
そんな油断も有って今回の様な事になったんじゃ無いかとも感じています

しかし水が回っているかどうかは 分解してみて初めて分るので 有る意味、洗車は博打みたいな処も有るのでしょうか・・・
返信する
全然関係ないのですが... (コワク)
2018-05-31 00:24:14
Kinoさんはじめましてこんにちは!変則組についての質問なのですが...
素人なのですが今度、36hの初期型Duraaceハイフランジトラックハブ(H-841)とAmbrosioの現行トラックリムを使って変則組をしたいのですが。・どの穴を使ってどんなパターンでスポークをリムに通しハブにぶっこめばいいですか?・スポーク長はどうやって決めればいいですか
返信する
全然関係ないのですが、、、 (コワク)
2018-05-31 00:25:47
Ambrosioのリムは32hです。
返信する
コワクさん (Kino)
2018-05-31 04:36:43
余りにも今回の記事とかけ離れたご質問ですが

変則組みについてはかなり詳しく過去に記事を書いています

36穴ハブと 32穴リムとの組み合わせは一応ホイールの形をした物を組む事は出来ますがかなり煩雑な作業が必要です
スポーク長は汎用性の有る計算機に入れてみた事も有りますが 役に立たず現物合せに頼るのが確実かと思います

綾取りの方法はこのコメント欄で書くのはとても難しいです

コワクさんが どれだけの知識と技術をお持ちか解りませんが 過去記事に変則組みをまとめた物と
32穴リム+36穴ハブ の組み方をコメント欄で詳しくやりとりしたものが有ります
下の過去記事をお読み頂き ご自分で可能かどうかご判断下さい

過去記事
変則組 28穴リム+36穴ハブのホイール まとめ
https://blog.goo.ne.jp/kino55crazy55/e/f1d4fb17d1f26b125f15c219c43b5a56
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