医療的ケアが必要であっても、事故による怪我・がん等難病の治療中であったとしても、子ども達が学べる環境をつくっていかねばならないと小児科医師として強く思っています。
中央区も、医療的ケア児の対応につきましては、①「医療的ケア児等支援連携部会」を自立支援協議会の下部組織として設置し、本年度は、実際に2回の会合(第1回平成30年7月10日(火)開催、第2回平成31年1月22日(火)開催)をもっています。
また、②医療的ケア児の看病をされているかたのレスパイトの制度や、③医療的ケア児も含めた重症心身障害児の放課後デイケア事業が4月から開始されようとし、また、④環境調整を目指すコーディネーターも設置し、少しずつ前進を見せています。
現場の声をお聞ききしながら、医療的ケア児も含めた子ども達全員がその持っている能力・可能性を最大限伸ばすことのできる保育環境・教育環境を合理的配慮をしつつ整えていきたいと考えます。
ひとつの勉強会が、それも中央区内で開催されるということで、早速、以下のアンケートに答えながら、申し込みを致しました。
■今回の講演会にお申し込み下さったきっかけ、理由をよろしければお聞かせください。
医ケア児の子ども達が、学ぶ機会の構築をしたいと考えており、そのための勉強の機会。
■内多さん、医療的ケア児を育てるお母さんたちに聞いてみたいことがあればご自由にお書きください。(当日の質疑応答コーナーにて取り上げさせて頂く可能性がありますことをご了承ください)
質問1:全数のかたを把握することとなっておりますが、行政が、おひとりおひとりをきちんと把握し、そのお困りごとに対し、アドバイスや解決策の提示をされていますでしょうか。コーディネーターの配置も各自治体で進んでいますでしょうか。
質問2:幼稚園・保育園、小中学校などへの就学は、合理的な配慮のもとに、できていますでしょうか。
質問3:医療的ケア児の環境整備に向けた協議体が、自立支援協議会の下部組織にでき、かつ、その委員に当事者の親御さんも参加されていますでしょうか。
********ご案内********
https://peraichi.com/landing_pages/view/ikeaji2019
医療的ケア児の家族の語りトークイベント
〜語りなら、変わる。語りから、はじまる。〜
医療的ケアとは、呼吸を楽にするためのたんの吸引や、チューブから栄養をとる経管栄養など、家族や看護師などが日常的に行う医療的な生活援助行為です。医療の進歩により、医療的ケアを日常的に必要とする子どもたちの数が、この10年で約2倍に増えています。
家族は毎日、長時間のケアに追われています。また、これまでの法律や制度では、こうした子どもたちが地域で暮らすことが想定されていないため、成長とともにさまざまな困難にぶつかります。
医療的ケアのある子どもと家族が、安心して暮らせる社会を実現するには、どうしたら良いのか。家族の語りからわかること、そして映像のチカラについて、いっしょに考えてみませんか。
記
開催日: 2019年3月24日(日)14:00〜16:30 ※13:30開場
開催地: 聖路加国際大学 大村進・美枝子記念 聖路加臨床学術センター
3階 3302講義室
(東京都中央区築地3丁目6)
参加費: 無料
対象者:
医療的ケア児とその家族、病児とその家族、
その他 医療的ケア児の問題に関心のある方すべて
※ 遠方の方、外出が困難な方向けに、
パソコンやスマートフォンからの視聴も可能です。
主催:
NPO法人キープ・ママ・スマイリング、
ウイングス 医療的ケア児などのがんばる子どもと家族を支える会、
聖路加国際大学大学院 小児看護学研究室
共催:
認定NPO法人健康と病いの語りディペックス・ジャパン
後援:
厚生労働省(申請中)
技術協力:
株式会社ブイキューブ
注意事項:
託児サービスはございません。
授乳・オムツ替えスペースはございます。
お問合せ:
ウイングス 医療的ケア児などのがんばる子どもと家族を支える会
(メール)wings.japan.org@gmail.com
(電話)050-5278-6030 (10:00-21:00)
イベント概要
14:00〜15:00
第1部 基調講演「知ってください!医療的ケア児と家族のこと」
講師:内多 勝康
医療的ケアが必要な子どもたちが増えている背景と、成長とともに変わる課題を指摘。
「もみじの家」の取組みとあわせて、ご紹介します。
15:30〜16:30
第2部 ディスカッション 全国各地から生中継
「みんなで語ろう!考えよう! 医療的ケア児の家族を取り巻く現状」
全国各地で医療的ケア児を育てるご家族と、インターネットを通じてWEB中継。
育児の楽しさと抱えている悩みを共有しながら、安心して暮らせる社会について考えます。
※イベント内容は、予告なく変更する場合があります。
講演者・ディスカッション進行
内多 勝康
(うちだ・かつやす)
1963年東京生まれ。東京大学教育学部卒業後、NHKに入局。30年間アナウンサーとして「首都圏ネットワーク」「NHKスペシャル」「クローズアップ現代」等のキャスターを務め、阪神淡路大震災や東日本大震災の緊急報道にも携わる。2016年にNHKを退職し、国立成育医療研究センターに新設された、医療的ケアが必要な子どもと家族のための短期入所施設「もみじの家」のハウスマネージャーに就任。社会福祉士の資格を持つ。
【著書】『「医療的ケア」の必要な子どもたち~第二の人生を歩む元NHKアナウンサーの奮闘記』(ミネルヴァ書房)