感染症ご専門の高山義浩先生が、国交省の冊子に原稿を書かれたとのこと。
アフター・コロナの都市のありかたへの貴重なご提言です。
舵を切らねばと、強く同感です。
********高山義浩先生SNS***********
確かに、日本のセーフティーネットはよく機能していると思う。国民皆保険や生活保護など辺縁にある人たちを支える仕組みはある。それでも日本社会の格差は拡大しているのは、中央が変わろうとしないからではないか。富裕層は固定し、非正規雇用は抜け出せず、都市は肥大していき、地方農村は衰退している。
非正規雇用をどうするか、村おこしをどうするか、ではなく、固定された富裕層や都市の過密さをどうするかを考えるべきときが来ているはず。とくに、感染する人たちの社会背景にも注意を払って、必要な社会改革を考えていかなければならない。
新型コロナウイルスは、都会の過密さゆえに、私たちが感染症に脆弱であることを指摘している。私たちは、ワクチンや治療薬を心待ちにするばかりでなく、感染症に強い社会を目指していく必要がある。
これを機会にして、都市は適度さを取り戻していかなければならない。あの満員電車の異常さに気づくべきだ。都市への集中を減らして、代わりに、広くて緑豊かな歩道、その先にある公園、歩いてゆける開放的なコミュニティスペース、子供たちそれぞれの成長を支える学校・・・ ストレスのない環境を作っていこう。それこそが感染症に強い社会を作っていくことになるはずだ。